バンコク散歩(19) テレビ。

好き嫌いに関わらず、今は何処へ行ってもアメリカと中国、ドナルド・トランプと習近平を避けては通れない。

ホテルの部屋にはこのようなテレビのチャンネル案内があった。
NHKも含め33局を見ることができる。

タイの地元局。
サッカーW杯が始まっていた頃である。ネクタイをきちんと締めた彼らはタイのスポーツコメンテイターのようだ。

CCTV、中国中央電視台。
北京からであるが、京劇ではなく南の越劇が流れていた。のんびりとしたメロドラマ。

アルジャジーラに切りかえる。
この頃、アルジャジーラでもメッシやロナウドが出てくるサッカーがらみの画面が流れている。
それと共にこういう画面も。

ニューヨーク・タイムズの一面である。
赤い服を着た小さな女の子が泣いている。その右に写っている青いシャツを着た母親から切り離されているんだ。この少し前、6月12日にメキシコから国境を越えたテキサス州マッカレンで撮られた写真である。
母と子を切り離したのは誰か。言わずと知れたドナルド・トランプである。このこと、この1枚の写真により世界中周知のこととなった。

毎週、メキシコとの国境ではこんなことをやってるんだ。

トランプ大統領が権力を持っているんだからって。

分離が必要って法などないのに。

トランプの移民対応を考えなきゃ。

我々には壁が必要だ、国境警備が必要だってトランプは言う。

民主党の重鎮であるナンシー・ペロシは、トランプの暴挙を強烈に批判してこう言う。「彼らは、(何にも痛みなど)気にもかけないんだから」、と。
トランプに関しては、今日も二つの疑惑が新たに報じられている。
脱税疑惑と不倫もみ消し疑惑の二つ。トランプ、ロシア疑惑、何々疑惑、疑惑が次々と出てくる。いまさらながら、アメリカ国民はどうしてトランプを大統領に選んだのだろうと不思議でならない。
まったくもってトランプっていうヤツはである。

バンコクで見たアルジャジーラのライブ映像である。

右上に写っている母親から切り離され泣きじゃくる子供は、ホンジュラスから来た2歳の女の子。
トランプ、惨い仕打ちをする。

CNNのライブにはこのようなものが流れていた。
米中の貿易懸念で市場が沈んでいる、と。
NYSEからのライブ映像。

ニューヨーク証券取引所のダウ、5日連続で下落している、と。
このこと、米中、トランプと習近平の二人、勝手に角突き合わせていろってワケにはいかない。ニューヨーク・ダウ、世界中の市場に影響を及ぼすから。東証ももちろん。困ったものだ。

こういうものも流れた。
中国の脅威によりオペックが緊急会合を開いている。

以前のオペック、恐いものなしの時代があった。
しかし今は、中国の動きに戦々恐々としている。
アルジャジーラにしろCNNにしろ、日本の電波メディアより世界の動きに敏感。生々しい。

6月18日の日本時間の8時、NHKをつけたら大阪で大きな地震が発生した、とのニュースが流れた。
関西の何人かの知り合いに電話した。そう大したことはなかった。

テレビではないが、新聞をひとつだけ載せておこう。6月18日の”THE NATION”の記事。
トランプを訪ねた安倍晋三に対し、トランプ、こう言って威しをかけている。
トランプ、安倍晋三に「シンゾーは友達だ」と言ったり、威しをかけてきたり、と。ふざけんなである。
安倍晋三、好きではないが、トランプと辛坊強くつきあっていることにはエライナーと思う。
おそらく石破茂では、こうはできない。岸田文雄では尚できないであろう。その点では、安倍晋三は〇、マル、よくやっている。
ドナルド・トランプと習近平、彼ら二人と同じ時間を過ごすのは面白いことではないが、仕方ないってことなんだ。