バンコク散歩(20) バン・パイン宮殿。

帰る前日の18日、アユタヤへ行った。
アユタヤはバンコクから北へ80キロ弱、1351年から1767年にビルマに滅ぼされるまで400年以上続いたアユタヤ王朝の中心地である。
そのアユタヤへの途中、アユタヤの20キロばかり手前に、アユタヤ王朝の第24代国王であるプラサート・トォン王が造った宮殿がある。アユタヤがビルマに滅ぼされた時に徹底的に破壊されたが、その後、現在の王朝であるチャクリ王朝のラーマ4世とラーマ5世によって再興されたそうだ。バン・パイン宮殿と呼ばれている。まず、そこへ寄った。

以前アユタヤへ行った時には、バンコクのバスターミナルからバスで行った。
長距離バスが出るバスターミナルまでも時間がかかった。バスターミナルでも右往左往したことを覚えている。切符売り場は何処にあるのか、アユタヤ行きのバス乗り場がどこか、とあちこちで訊きながら。アユタヤまでのバス、1時間半以上2時間近くかかったかもしれない。
今回はガイド付きのアユタヤ行である。楽である。
朝7時半、ガイドがホテルに迎えにきた。
が、市内を抜けるまではこのような状態である。
バンコク、経済の発展に交通インフラが追いつかない。自動車に頼らざるを得ない。で、町中は車で溢れる。あちこちで渋滞は当たり前という状況である。

それでも途中から高速道路をすっ飛ばし、1時間足らずでバン・パイン宮殿へ着いた。

中へ入ると電動カートが並んでいる。

バン・パイン宮殿の中は広い。

ガイドが運転する電動カートで周る。

向こうに瀟洒な建物が見えてきた。

こちらには・・・

こういう洞。

そのすぐ傍の大きな樹には、このような小さく可愛い人形が幾つも付いている。
お遊びなんだろうが、面白い。

こういう案内板があった。

その上の部分を拡大する。
バン・パイン宮殿の構内図である。
チャオプラヤー川の水を引いたあちこちに宮殿の建物が建っている。

水上に浮かぶ黄金の宮殿、プラティーナン・アイサワン・ティパート。
これぞタイという建物である。
その背後にはヨーロッパ風の建物が。

こちらにもタイ風の建物とヨーロッパスタイルの建物。

タイ風、ヨーロッパ風、そしてアジアの宿命・中国風、これらが入り混じる。

ガイド、カートを走らせながら説明する。

ゾウさんの形に剪定されている。
他にもシカやウマ、ヒツジなどの形に刈りこまれた木があった。このようなこと、他でも見た。タイという国、どうもそういうことが好きなんだ。

ここでは、水をやっている。

カートで走るあちこちにこういう建物が現れる。
パビリオンと呼ばれているようだ。

水表に映るこの建物も。

修復中の建物もある。

走る。

天文台というよりは見晴台。3重の塔。

このような光景、ギリシャ、ローマかって思ってしまうよ。
日本の明治維新後の鹿鳴館もそうであるが、アジアの国々の近代化、概ね前のめりになってしまうってことが常態である。

戻る。

売店で休憩する。さまざまな果物がある。
後ろにはさまざまなジュースが。イチゴ、マンゴー、バナナ、キュウイ、・・・、などは50バーツ(160〜70円)。ドリアンやマンゴスティンは80バーツ(250〜60円前後)である。私はココナッツのジュースを頼んだ。美味かった。
それよりも右よりの下、現王朝の6人の王が描かれている。

上の段の左。左端の人物は、今の王朝であるチャクリ王朝、バンコク王朝でもあるラーマ5世。タイ近代化に多大の影響を与えた王様である。歴代タイ国王の中で、三大大王と呼ばれている王様である。
右へラーマ6世、7世。中段へ移って左はラーマ8世、そしてその右はラーマ9世である一昨年亡くなったプミポン国王。下段に一番大きいのは今の王様、ラーマ10世である。
タイの君主制、今に続いている。
が、今後は。分からない。