神戸散歩(3) 北野。
海沿いに開けた町である神戸は、JR、阪神、阪急が付かず離れず走る東西こそそこそこあるが、南北はさほどない。
普通の人だと、中心部の元町や三宮から南へ15分ほど歩くと港に着くし、北へ15分ほどでもう山が近いなとなる。その神戸の中心部、港の方から山手の北野のあたりをシティー・ループと呼ぶ循環バスが走っている。これは助かる。便利。
シティー・ループ、深い緑に赤いライン。とてもシック。
北野にはかって外国人が住んでいた建物がある。30ばかりが公開されているようだ。
ここは洋館長屋(仏蘭西館)。かってのアパート。入る。
まず2階へ。
食堂。
マントルピースの上に・・・
藤田嗣治の≪母子像≫。
フジタの母子像。
向こうの部屋を見る。
これは面白い。花弁状のソファ。
中には馬毛が使われているそうだ。馬のタテガミや尻尾が。
椅子張り職人としてただ一人の神戸マイスターである山崎さんという人が、大震災後修理したそうだ。100年以上前のものを。
このコーナーは・・・
現在の三色旗・トリコロールは左下のもの。
振りかえる。
軽食を、ということか。
書斎。
タイプライター、懐かしい。
アールヌーボーの器が。
エミール・ガレ ≪夏花文花瓶≫。
エミール・ガレ ≪華曼草文花器≫。
ドーム兄弟 ≪森林文花瓶≫。
ルネ・ラリック ≪大皿 マルティーグ≫。
ルネ・ラリック ≪花瓶 サンフランソワ≫。
子供部屋。
子供部屋、洋の東西、時代を問わず人々の心を幸せ、平穏にする。
洋館長屋を出ると、上の方に黒いネコの絵が。
ンッ、スタンランのル・ノワール・シャじゃないか。モンマルトルだ。
こういう看板がある。
何々、神戸の北野地区とパリのモンマルトル地区が友好協定を結んでいるらしい。
絵はがき売り場と・・・
このポスター売り場以外は写真を撮ってはいけない、と。
ロートレックとピカソ、ダリなどの版画が幾つか、という状態であるが、撮影は×。
出口近く、モンマルトルのサクレクール寺院の写真はいい、と。
モンマルトルの丘をサクレクールの裏側から登っていくと、ブドウ畑の中にモンマルトル美術館が現れる。ロートレックやあの時代の絵描きたちの作品(版画が多いが)が展示されている。が、美術館としてはどこかユルイ。
そのユルさもよく似ている。
テルトル広場の絵描きたちの作品も売っている。値を訊くと、2、3万円から10数万だとのこと。なるほど。
北野、明日続けます。