病牀五輪(4) 夜中のテレビ。

<足腰が悪くなって、あまり出歩いて運動することがないから、なかなか寝つかれないときがあるんです。そうすると、深夜から明け方近くまでテレビをつけているんですけど、・・・・・>(吉本隆明 『老いの流儀』 NHK出版 2002年刊)。
1996年、西伊豆の海で溺れ死にかけた吉本隆明、70代前半から半ばにかけてのころなんだが、あまり動かなくなり深夜から明け方にかけての夜中にテレビをつけて見ていたらしい。
夜中にも抗生剤の点滴があり、夜昼の境がないと言えばない私も夜中にテレビを見ていた。
私が入院していた病院は数年前に建て替えられた病院で、私がいた6階のフロアほとんど4人部屋であった。が、以前と異なり4人部屋とは言えそれぞれのベッドが囲われており、テレビの明かり程度は外へ漏れない。で、24時間テレビをつけておくこともできる。
1枚1000円のテレビカード、980分見ることができる。16時間20分である。その根拠は分からないが。1枚で1日半程度持った。
夜中も見るともなしにつけていることがある。吉本隆明と同じである。
気がつけば、こういう映像が流れていることもあった。

長谷川等伯の≪松林図≫じゃないか。








夜中、2時半すぎのNHK。
何故か、心安らぐ。

スキーの滑降・ダウンヒルが好きである。

命知らずの連中が100キロを超えるスピードで滑り降りる。

ライブではない。15日の夜10時半すぎリプレイが流された。
優勝したノルウェーのスビンデルの滑り。



スビンデル、最速タイムを叩きだす。

同じノルウェーの選手がスビンデルを追う。


しかし、コンマ12秒及ばず。
優勝したスビンデル、吠える。
髭面のスビンデル、命知らずのダウンヒルの王者に相応しい。


驚いた。
昨日、韓国のムンジェイン(文在寅)大統領、ピョンチャン五輪に金正恩の妹・金与正が出席した返礼とし、閣僚級の高位代表団を北朝鮮へ送った。
時を措かず金正恩が表われ、4時間余に及ぶ晩餐会が持たれたそうだ。
4月末の南北首脳会談も発表された。南北が話し合いを続けているかぎり、北朝鮮は核、ミサイル実験を行わない、ともされたそうだ。核の廃棄へも言及したようでもある。
事態は急速に進んでいる。
収まるのか。
トランプ次第、不明であるが。