東博の犬(続き)。

東博の犬後半は、大階段の反対側、

特別2室へ。

中へ入る。

東博では、「学芸員」と言わず「研究員」と言っているようだ。

朝鮮時代、韓国の画帖である。
桃源郷が描かれている。

このようなもの。
<黒犬が2匹見え>、と記されている。どこにいるのか。

ここ。ここにいる。
左頁の下の方、たしかに黒い犬が2匹いる。

この軸は・・・

このような作品。
下の方に描かれているワンちゃん、紛うことなく狆である。

どでんとした顔貌、存在感のある犬である。

「獅子」となっている。
犬のキャパは広い。獅子にもなり得る、十分に。

これは面白かった。
細身の犬が4匹描かれている。

その説明書き、「狆」となっている。どうしてこれが「狆」なんだ。
長毛の愛玩犬・狆とは真逆な犬ではないか。

とても興味深い犬。
毛は短いし。狆ではない。

ことによると江戸時代、犬・ワンちゃんのことを押しなべて「狆」と呼んでいたのかな、とも思えてくる。

体高1尺1寸、狆よりは少し大きいが小型犬ではある。

体高8寸5分、姿から見て狆ではないが、愛玩犬ではある。

もこもこ、

まさにムクイヌ。

「狆」という犬種、奈良時代に中国から朝鮮を経由して日本へもたらされた犬が、日本で愛玩犬として改良されたものらしい。

狆と美人の取り合わせは定番。

広重の大判錦絵。
手前に犬がいる。

江戸の夜景。

鈴木春信の作品。

母子が遊ぶ犬、狆ではなさそうだ。小型の愛玩犬ではあろうが。