多摩美散歩(4) 大学院博士学位予備審査。
大学院へは行っていないので知らないが、多摩美の大学院博士後期課程3年生には「博士学位予備審査」というものがあるようだ。
ポガティブ展の上の階にも電気が点いている。
「上がっていいですか?」と訊くと、多摩美の係の人「どうぞどうぞ」と言う。2階へ上がる。
何やら作品が展示されている。
入口のガラスの扉に、このようなものが貼られている。
大学院の博士学位の予備審査ってことは、いわば本番の本審査の前の審査ってことなのかな。
中へ入る。
予備審査を受ける5人の学生の作品が展示されている。
こちら側も。
2人の学生の作品に興味を覚えた。
ひとりはソンヨンジュ、あとひとりは岸かれん。
テーブルの上にソンヨンジュのドローリングがある。
このような。
ソンヨンジュ、このようなことを記している。
それを具現化した作品が並ぶ。
こちらにも。
「海中」という文言があった、「銀箔」という文言もあった。銀箔を用いて海中の世界を表わしているのか。
1点だけ抜き出そう。
この作品。
タイトルはこう。
銀箔を用いた左側の部分とアクリルのみの右側。
海中世界を追体験できたか、私は。
そのようなことは、正直言ってよく分からない。が、銀箔に限らず「箔」って日本画に限らず、アクリルにもよくマッチするってことはよく分かる。ソンヨンジュの作品で。
左側の、何やら白いものに黒い線か何かが描かれている作品が気にかかる。
それを反対側から見ると、こうなる。
近寄る。
タイトルはこう。
和紙や布に油性ボールペンで描かれている。
こちらにも。
白と黒の世界。天地左右、整然と並んでいる。奇を衒わない。
タイトルはこう。
”Days”ねー。そればかりじゃなく、河原温が浮かんでくるよ、岸さん。
これらの作品、多摩美の大学院博士学位準備審査のための作品。
口頭試問も行われている。私は見ていないが公開で。厳しい。