ジャコメッティ展。

細長いというよりガリガリの身体、ジャコメッティの作品はひと目見れば分かる。今月初めまで国立新美術館で催されていた。

地下鉄乃木坂駅を出たところ。
犬もガリガリ。

新美術館への地下道にこのポスター。
歩く男。

地上へ出、新美術館入口までのウッドデッキ横の支柱の看板。
作品は、最後の3点以外の撮影は許されていない。で、その雰囲気をポスターや看板で代用しているのです。お察しの通り。
今回のジャコメッティ展、彫刻ばかりでなく油彩、素描、版画など135点が出品されている大回顧展。
その中心となっているのは、南フランス、ニース郊外にあるマーグ財団美術館のコレクション。10年ほど前、ニースには3日間滞在したことがあり、マティス美術館や近現代美術館などには行ったが、マーグ財団美術館のことはまったく知らなかった。
ところで、ある年代以上(60代後半以上かな)の日本人にとっては、ジャコメッティといえば矢内原伊作と結びつく。矢内原に惹きつけられたジャコメッティ、矢内原をモデルにする。矢内原が日本へ帰った後も毎年フランスへ行き、ジャコメッティのモデルを務めたそうだ。何年にもわたり、200数十日の間。驚き。矢内原の素描などが多く出ている。
音声ガイドは、ナビゲーターが速水もこみち、スペシャルトラックが山田五郎。
速水もこみちは広い趣味を持つ役者であるようだが、このところの音声ガイド、そこそこ名の売れた者を使っているようなので、それもまあいいか。
スペシャルトラックの山田五郎は、「サルトルの実存主義とジャコメッティの芸術」とか「引き算の美学」といったものを5トラック話していたが、みんな忘れてしまった。

終わりの方の1室だけ撮影が許されている。

「チェース・マンハッタン銀行のプロジェクト」の3点。
1960年のブロンズ。


付けるか削るか。


ジャコメッティ、弟のディエゴをモデルに多くの作品を作っている。
これもそう。




ジャコメッティの女性像だ。


最後の作品≪歩く男Ⅰ≫。





これはこれで面白かった。たとえ3点のみとはいえ。
それにしても、どうして日本の美術館や博物館は、基本的に撮影禁止としているのであろうか。欧米の美術館や博物館は、フラッシュさえ使わなければ概ね撮影自由なのに。
不思議。

これは5年前のパリ、ポンピドゥーセンターのジャコメッティの展示コーナーである。
もちろん撮影は自由。

いや、このイッカクのように細長い鼻が吊り下げられている作品、今回のジャコメッティ展にも出ていた。
タイトルは≪鼻≫。
1947年、ブロンズ、針金、ロープ、鉄。大阪新美術館建設準備室の所蔵品が出品されていた。ポンピドゥーの作品と同じ。

ポンピドゥーのジャコメッティ。
日本でもそう年をおかず、撮影自由となるであろう。
国立博物館でも、東京の国立博物館・東博は基本的に撮影自由である。寄託品を除き。しかし、奈良や京都の国立博物館は撮影が許されていない。が、奈良や京都も時代が動かすであろう。
時代遅れになっちゃうよ、と。


今日、北朝鮮はまた日本上空を通過するミサイルを打った。
11日に国連安保理が新たな制裁決議を採択したばかりなのにである。北朝鮮の金正恩にとっては、制裁決議なんてどうってことない。
今日のミサイルは飛距離3700キロ、グァムが丁度射程に入る。
しかし、どうしてBMD(弾道ミサイル防衛)の処置を取らないのだろうね、日本政府は。
破壊処置命令をどうして出さないんだ。
やすやすと北海道上空を飛ぶなんてけしからん、迎撃ミサイルで撃ち落とすことが必要じゃないか。北朝鮮へのメッセージとして。
それともイージス艦からのSM3は高度500キロまで、地上のPAC3からは高度20キロまで、迎撃しようにも迎撃しようがない、なんてことにあるのか、日本は。
プーチンが面白いことを言っている。
「北朝鮮は雑草を食っても、核とミサイルを持つだろう」、と。
屁のツッパリにもならない「厳しい国連決議」なんてことをやっている内に、北朝鮮は遠からず飛行距離1万数千キロ、ロスどころかニューヨークをも標的にできる核ミサイルを持つであろう。
なし崩しにそうなる気配が濃厚だ。
ソウルと東京が人質に取られたような気配がある。トランプにその糸のほぐれを戻す頭があるとは思えない。
日本のみならず世界がヤバイ。