雪の里アート巡り(3) 越後妻有里山現代美術館「キナーレ」(続き)。

今、地球の周りの宇宙には、役目を終えた人工衛星がいっぱい周回しているようだ。そう言えば、いつかもそういうニュースをやっていた。当然海外でも報じられているのであろう、スイス生まれの2人の作家がそういう作品を作った。
ゲルダ・シュタイナーとヨルク・レンツリンガーという2人の作≪ゴースト・サテライト≫。

何かが飛んでいる。

飛んでいる。

「ゴースト・サテライト」なのであろう。

飛んでいる。

用済みの人工衛星、飛んでいる。

「ゴースト・サテライト」、素材は十日町で収集した廃材、生活用品、農具などを用いている。

用済みの人工衛星の下にはねじり鉢巻きのおじさんや雪ん子がいる。お獅子の面も。

1階へ降りる。

人工衛星とは異なる世界が現れる。

なんじゃこりゃー。
右側のものは塩じゃけであろうか。左側のものはお菓子のよう。真ん中のものは「あんしん」印のトイレットペーパー。
ウーン、なんじゃこりゃーである。

さすが十日町、佛に捧げる花の器は縄文土器。

深澤孝史の作品なんだ。

越後妻有民俗泊物館。
「泊物館」であるところが重要。

越後妻有民俗泊物館の館長・深澤孝史のごあいさつ。
アーティスト・深澤孝史の挨拶、ディスプレイを拡げて読んでください。

深澤孝史、こういう研究をしている。

研究対象の民家に泊まるんだ。そして資料を引き出したりなんなり研究を進める。
深澤孝史の場合はこうである。

十日町、越後妻有の地に泊まっている。
企画展の時には、民俗泊物館研究員の募集もしている。

民俗学とは異なる。深澤孝史、あくまでもアーティスト、アートである。
小さな石が並んでいる。
そう言えば昨日記した栗田宏一にも土を収集するばかりでなく、小石を拾い集めた作品がある。
≪POYA DAY 満月の日の小石拾い108夜≫。1991年から1999年にかけての満月の夜に、世界各地で小石を拾い集めたもの。MOTで観た。
遥かな昔、私も小さな石などを集めていた。栗田宏一や深澤孝史より遥か前に。今でもある。アートではなく、埃を被ってであるが。
コロッセオで拾った小さな石だとか、アッシジの細工屋のじいさんにもらった小さな貝殻とか、ルクソール西岸、王家の谷の小石だとか、漓江の川下りをした折り、川原で拾った小石とかが。ガンガー・ガンジス河の水は何度も持ち帰った。容器に入れて。みんな蒸発してしまったが。
越後妻有、十日町の「キナーレ」に私の来し方を重ね合わせる。


稀勢の里、出たが力は入らなかった。しかたがない。
それよりも」照ノ富士である。ひどい相撲を取った。
先輩力士、カド番の琴奨菊に対し変化した。なんてことをする。先輩力士に対する敬意がない。失礼である。

照ノ富士、今場所たとえ優勝しても、来場所は綱取りの場所にはするべきじゃない。
それが大相撲である。