誕生、死亡、人口、年齢、そして尊厳。

昼夜問わず酒を飲み、なかなか手をつけなかった年賀状、昨日作りやっと出した。数は少なくなった。来る年賀状も少なくなった。
赤ん坊が生まれたというのは2通のみ。
ひとつは、何年か前結婚した知的でチャーミングな若い女性から。男の子の写真が2点も入っている。あとひとつは、学生時代の友人Iから。年末に待望の孫が生まれた。双子の男児、というもの。I、嬉しそう。
共におめでたいことである。でも、まだまだ不足である。日本、もっと赤ん坊が生まれなけりゃ。
昨年末、多くの喪中はがきが届いた。しかし、日本にはそれでは追いつかないほど多くの老人が生きている。
人口は減少する。しかし、高齢者比率はだんだん高まっている。
今日、日本老人学会は、現在65歳以上とされている高齢者の定義を75歳以上に引き上げるべきだ、との提言を発表した。65歳〜74歳は准高齢者と区分するように、と。
WHO(世界保健機関)の高齢者の定義は65歳以上である。世界中おしなべてとなれば、そうであろう。が、日本の実情から見れば、今日の日本老人学会の提言が妥当であろう。
高齢の老人がどんどん増えていく。医療技術も発展していく。ますます高齢者が増える。中には、無理やり生かされている、というケースも生まれてくる。
人間の尊厳よりも、人間の生存を優先する考えである。スパゲッティ状態とまでは言わないまでも、意識がない人間を胃瘻で生を保つのもそうであろう。
回復の見込みがなくなった場合、意識もなくなった場合、ただ命を保つだけの治療は望みません、ということを意思表示することが大事である。
昨日だったか、日本尊厳死協会の会報・「Living Will(リビング・ウイル)」が届いた。
2017年1月発行のNo.164号。

巻頭の特別記事は、小泉純一郎と日本尊厳死協会の理事長、副理事長との座談会記事。
小泉純一郎、元気である。今は、3.11後の反原発の戦いが生きがい、と言う。
それはともあれ小泉純一郎、日本尊厳死協会へは10年前に終身会員として入会したそうだ。実は私は、日本尊厳死協会へは10年どころか25年ぐらい前から入っている。カミさんと二人の夫婦会員として。終身会員ではなく普通の正会員であるが。
ただ、日本尊厳死協会の会員であるからと言って、尊厳死が認められるワケではない。尊厳死に関する法が制定されていない故である。
しかし、LW(リビング・ウイル)の受容協力医師は、徐々にではあるが増えている。

日本尊厳死協会の勝手連として、日本尊厳死協会の会報の後ろに記されているところを複写する。
小泉純一郎のような終身会員の会費は、個人は7万円、夫婦では10万円であるが、普通の正会員の場合の年会費は、個人は2000円、夫婦会員で3000円である。
別に頼まれたわけではないが、もっともっと多くの人に会員になってもらいたい。
尊厳死法が制定されるまで。
日本の現実は、それに向かって突き進んでいるのだから。