GG グッドゲーム。

素晴らしい試合を見せてもらった。グッドゲームであった。
ラグビー大学選手権準決勝、昨年まで7連覇、絶対王者の帝京が決勝へ歩を進め、決勝でも勝ち8連覇となるな、今年もやはり、と思っていた。準決勝の場に早慶明の姿はないし、つまらないなとも。
ひとつ見どころは、準決勝に歩を進めたベスト4の中に、同志社と天理という関西の伝統校が2校入っていることである。準々決勝で、同志社は早稲田を破り、天理は慶應を破っている。面白い。しかし、関西の伝統校、絶対王者・帝京には通じないだろう、とも考えていた。

箱根駅伝の往路が3連覇を目指す青学が制した後、NHKに切り替えた。
ラグビー大学選手権準決勝の第一試合は終わっていた。東海が同志社に圧勝していた。
それにしても、冬の富士山は絶品。

準決勝第二試合、帝京対天理戦が始まる。
開始後早い時間に帝京がトライ、ゴールも決まり7−0。ここ10年ほどの帝京の強さを知っているラグビーファンは、おそらく絶対王者・帝京に天理が挑む構図だな、と思っていたであろう。
私もそうである。で、判官びいき、必然的に絶対王者・帝京に挑む天理に肩入れする。
ところが、天理、先制されたが帝京と互角の戦いをする。
スクラムを押す。
フォワードの平均体重は、帝京が105キロ強、天理が96キロ強、一人あたり天理のフォワードは9キロも少ない。その体重の軽い天理のフォワードが帝京フォワードを押す。驚いた。
前半18分すぎ、帝京ゴール前の攻防。赤いジャージが帝京、黒いジャージは天理。この後、天理は攻め勝ちトライを挙げる。惜しくもゴールは外したが。

37分すぎ、前半終了間際である。激しい攻防。
スコアは、7−5。
が、この後帝京がトライ、ゴールも決める。

結局、帝京14−天理5で前半を折り返す。

後半5分近く、帝京、フェーズ9(連続攻撃9回)。この後、帝京、トライとゴールを重ね引き離しにかかる。
しかし、天理も2トライ、1ゴールを挙げる。

後半30分すぎ、スコアは42−17となっているが、天理、果敢に攻める。
天理の攻め、フェーズ10。

天理、フェーズ11、12、・・・、と攻め続け、フェーズ17と絶対王者・帝京を攻める。

さらに、フェーズ18、18回連続攻撃をかけるも、残念、ノックオン。
帝京ゴールに迫っていたが、惜しい。

後半34分すぎ、またも帝京ゴール前。天理、攻める。フェーズ8。

フェーズ11でゴール下へ飛びこみトライ。
ゴールも決まり、天理のスコア24点。

36分すぎの両軍の攻防。
両軍共、リザーブの選手もすべて使いきる。激しい総力戦が続く。

フォワード戦が見ごたえがあった。
一人あたり9キロ軽い天理のフォワードが、重い帝京フォワードと互角の勝負をする。
時には、互角以上。

華やかなステップを踏みトライを取るバックスの選手もいいが、フォワード前列の選手は、よりいいな。

クラウチ、バインド、セット。
美しい。

試合時間の40分がすぎ、ホーンが鳴った。
あと1プレイでノーサイドとなる。ゲームを切ることはできない。
天理、帝京ゴールへ迫る。

天理、フェーズ5、攻める。

フェーズ7、天理、攻める。
帝京ゴール前に迫る。

天理、インゴールへ押しこむ。が、グラウンディングはならなかった。
ここでノーサイド。

帝京42−天理24、というスコアであった。
しかし、そのような点差を感じさせないゲームであった。
絶対王者・帝京と天理の肉弾戦、年明け早々素晴らしい試合を見せてもらった。
GG グッドゲームであった。