観音の里の祈りとくらし展。

サブタイトルは、「びわ湖・長浜のホトケたち」。
びわ湖・長浜、湖北であり奥びわ湖でもある。多くのお寺が散在し、多くの仏さまがおわします。一度湖西から湖北にかけて巡りたいもの、と思いながら叶わなかった。もう随分前から車の運転をやめたのが大きいが。
その意味で、湖北、長浜の仏さまに東京まで出向いていただいたのは、とてもありがたい。

上野公園内の藝大美術館の看板。
「・・・・・祈りとくらし展」の後に、「Ⅱ」となっている。
第1回展があったんだ。知らなかった。

藝大構内へ入った正面。
それぞれの美術館へのアプローチ、エントランス、さまざまであるが、藝大美術館へのアプローチのこの看板はいつも趣き深い。背景に木々の緑がある故か。

「観音の里の祈りとくらし展」の第1回は、一昨年催されていたんだな。

今回は、前回展の倍の仏さまにお出でいただいたようである。

千手の仏さまは数多く見てきた。しかし、千手千足の仏さまは初めて。

千手千足観音、十一面観音でもある。
が、その顔貌は忿怒の様相。チベットやインドでの「バイラヴ」の形相である。

千足は、このよう。

湖北、信仰深い祈りの里。

弁才天座像(宝厳寺)、室町時代。

びわ湖・長浜、観音の里である。
その長浜市、今、大々的に、長浜市を、そして観音の里を売りだしている。藝大美術館の中にも、首からプレートを下げた長浜市の関係者と思われる人がいた。
白洲正子著『かくれ里』(新潮社 1971年刊)は、今もって版を重ねている書(「かくれ里」というタイトルがいい。サビが効いている)である。が、白洲正子が訪ねた24のかくれ里の中で奥びわ湖は、「湖北 菅浦」の章のみ。
で、というわけでもないだろうが、滋賀県長浜市、東京へ売りだしをかけているんだ。
ページ物の印刷物も、当然用意している。
上は、勝手に奥びわ湖「感考」協会編の「いいじゃない奥びわこ!! ええやん奥びわこ!!」中の観音さまの解説ページ。

長浜市観光振興課の「びわ湖長浜」には、このようなページも。
湖北・長浜の仏さま、その多くは優しげなお姿の観音さま、とてもよかった。