吉備の国アート巡り(18) 家プロジェクト「碁会所」。

碁会所の建物は、空きスペースに通りの町並みを考え新たに造ったそうだ。
「碁会所」という名は、かって庄屋のご隠居がこの場所で碁を打っていた、ということで名づけたという。

「碁会所」、小さな家である。

四畳半の小さな部屋に、木彫作家・須田悦弘が手がけた作品≪椿≫がある。

細い道を通り中へ。

写真は、表側、通りの方からのみ。
左右に四畳半がふた間。

小さな庭の右の方には井戸がある。

左には椿の木がある。

狭い通路を挟んだ左手の部屋の畳の上には、手前に結界を暗示するような半間ばかりの竹が横たえられている。その向こうに、須田悦弘の木彫の椿の花が散らばっている。
ポタリポタリと落ちた椿が一輪ずつ、畳の上のあちこちに。
右手の部屋を見ると、左の部屋同様、半間ばかりの竹が横たえられている他なにもない。この家の係の人は、「こちら側にも須田さんの作品があるのです」、と言う。
半間ばかりの竹がそうであった。
木彫の竹であった。木彫作家・須田悦弘、左右対称の四畳半ふた間を与えられ、そこに作品を、と求められた時、この遊びからくりを思いついたのではなかろうか。洒落てるといや洒落てる。
思えばその模様、向こう側から、中の庭から見ればのものである。外の道から見た碁会所は、左右焼杉の壁。それはそれで趣きある。

碁会所を出て少し歩いていると、海が見えた。本村港である。

本村エリア、狭い。すぐに海、港に出てしまう。


夜、バラク・オバマが広島を訪れる、というニュースが飛びこんできた。
伊勢志摩サミットの後、27日に。
バラク・オバマ、残す任期は1年を切った。アメリカ大統領のラストイヤーは、フリーハンドが振える。が、戦後70年、今もってアメリカ国民の原爆投下に対する意識、それを是とする比率は半分を超える。リスキーである。その中でどういう決断をするのか、キャロライン・ケネディー駐日大使や先般のケリー国務長官の広島訪問、そしてその後の「是非大統領のオバマにも」、という言動はある。
が、私はとても難しい、と思っていた。よくても半々か、と。卑近なところでは、オバマの広島訪問に関しトランプが何を言い出すか、ということもある。ヒラリーへの逆風、ということにもなる。ヒラリー、必ずしもいいとは思わないが、トランプよりはましであろうから。
安倍晋三は、早速記者会見をし、オバマの広島訪問に同道することを話した。
記者の「原爆投下に対する謝罪云々」、という質問に対し、そつなく答えていた。安倍晋三、好きな男ではないが、ここ数日、時代離れのした学芸会のようなことをしていた金正恩などとは比べるなくもない成熟した政治家ではある。
それにしても金正恩、「北朝鮮は核強国として・・・」なんてバカなことを言っている。オバマの爪の垢でも飲め、と言ってやりたいが、その術などないのであろうな。
それにしても、30を幾つか過ぎたばかりだと言うのに、国民と反比例してでぶでぶと肥え太っている金正恩に対し、掌が痛いだろうにと言うぐらい手を叩いている北朝鮮の人たちに同情する。
北朝鮮の体制、できるだけ早く崩壊することを。


今日はあとひとつビッグニュースがあった。
今日未明、パナマ文書が公開された。タックスヘイブンへの登記、21万法人、個人名も。膨大な量である。
元はと言えば、南ドイツ新聞にある人物からのタレこみであった。
Suddeutsche Zeitung(南ドイツ新聞)のウェブサイトにアクセスしてみた。特設ウェブサイトが開設されている。
通常、このようなサイトのコピーはできない。が、南ドイツ新聞の特設サイトはコピーできた。

そのトップ。
MOSSACK × FONSECA、ここのファイルが流れた。その最初のコンタクトの時のメールなんだ。
「ハロー、私はジョン・ドゥです」。
「面白いデータがあるんです」。・・・・・。「この犯罪を公にしたい」。
パナマ文書、ここから始まった。
今日明らかになったのでは21万法人、30数万人。日本関係では、20法人、230数人。少なすぎるんではないか。
そのことはいずれ分かるであろうが、今日明らかになった商社その他の皆さん、「租税回避が目的ではない」、と語っている。皆さん、ズルはしていない、と言っているんだ。
法的には、そうかもしれないけど、気持ちとしては、やはりズルだよ。お解かりでありましょうが。
日本企業の多く、商社であれ何であれ、中国企業とのどうこうで、というものが多くある。またもや中国である。
中国では、パナマ文書についての報道、まったくない、とのこと。ネット上でもすべて削除されているそうだ。
パナマ文書で名の出ている人、多くいる。ジャッキー・チェンやリオネル・メッシはいい。節税したいなら、すればいい。アイスランドの首相やサウジの国王がどうこうもいい。金をいっぱい持ちたいなら、それもいい。持てばいいんだ。
しかし、中にはプーチンのお友達であるお金持ちのチェリストの名前も出てくる。数千億の金を動かすチェリストなんているのだろうか。
それよりもっと酷いことがある。
習近平をトップとする中国の最高指導部、中国共産党中央政治局常務委会委員、7人いる。
習近平を含め、その常務会委員7名の中、3名に関する名がパナマ文書で出てきている。どうすべきなんだ。
中国のトップ、酷すぎる。
抑えきれないよ、中国の多くの人たち、中国の大衆を。