三陸沿岸紀行(17) JR大船渡線BRT。
あの日まで、盛から気仙沼までは、JR大船渡線の列車が走っていた。しかし、今は走っていない。BRTと呼ぶバスが走っている。
JR大船渡線ではある。が、BRT区間となっている。
BRTとは何ぞや。
少し読みづらいが、JR東日本のパンフにはこう記されている。
BRT、バス・ラピッド・トランジット(Bus Rapid Transit)の頭文字を取ったもの。バス高速輸送システムだそうだ。
なぜ高速なのか。
実は、原則として、元の鉄道敷をBRT専用に使っている。一般道と交差するところでは、BRTが優先される。一般道には遮断機が下り、BRTが走り抜ける。しかし、すべてが元の鉄道敷のBRT専用路ではなく、一般道を走ることもある。専用路と一般道、6対4程度の比率であったろうか。
だから正確に言えば、「高速輸送」というより「定時輸送」、と言った方が相応しい。
盛駅では、三陸鉄道南リアス線のホームと、元のJR大船渡線の鉄道敷をBRT専用の道路にした所が隣り合っている。
停まっているいるバスは、気仙沼行きのBRT・おっぽくん。「おっぽくん」、JR大船渡線の復興キャラクターである。
大船渡を出てすぐ。
向うの方は、私がのそのそ歩いた方。
仮設の前に、「大船渡屋台村」と書かれている。駅の向こうの方には、屋台村があったんだ、大船渡にも。
それにしても、お昼近くだというのに人がいない。大船渡の屋台村、夜だけの営業かもしれない。
下船渡の近く。
このあたり、あの日、7.36mの津波が遡上した。
細浦の少し手前。まだ大船渡湾である。あの日、9.99mの津波が遡上した。
小さな港。あの日の津波の遡上高、9.16m。
内之浜湾の小友。あの日、14.20m、15.60mの津波が遡上した。
脇ノ沢の近く。
前方へまっすぐに延びる道は、元の鉄道敷の模様。
暫らく前から、陸前高田市へ入っている。
車窓にこういう土の塊りが現われる。
こういうものが現われるってことは、陸前高田の中心部が近い。