アバウト・タイム。

これはイギリスの家族のお話。

半年近く前、今年初めに観た映画。良い人ばかりが出てくるお話であった思いがある。
イギリス、大ブリテン島の南西端にコーンウォール地方がある。ヨーロッパ大陸とアイルランドに挟まれ、大西洋に向かって突き出た半島である。
若い男ティムは、そこで両親と妹、そして伯父の5人家族で住んでいる。平和な海辺の町だ。南北が厳しく対峙する朝鮮半島とは違う。良い人ばかりが出てくるのも当然か。

『アバウト・タイム』、脚本・監督:リチャード・カーティス。
主役のティムにはドーナル・グリーソン、その恋人メアリーにレイチェル・マクアダムス、ティムの父親にビル・ナイが扮する。
ところで、『アバウト・タイム』、文字通り「(愛おしい)時間について」。「時間」についての物語なんだ。

主人公のティム、21歳の誕生日に父親からこう告げられる。「この一家に生まれた男の子には、タイムトラベル能力があるんだ」、と。だから、タイトルも納得。ティム、そのタイムトラベルの能力を使い始める。彼女もできる。結婚もする。

しかしティム、いかにタイムトラベルの能力があるとはいえ、ハチャメチャなことはしない。

いいなー、幸せだなー、穏やかだなー、という印象がある。しかし、それが最後までどう収斂していったのか、結末はどうだったのか、今、判然としない。なにしろ半年近く前に観た作品だ。忘れている。
いいなー、いい人ばかりだなーって思いは残っているのだが。

雨の降っている日であった。だから、斜めに白い線が走っている。
確か、結婚式の日であった。弾けるようなメアリーの笑顔、この作品を象徴しているよう。

大西洋に突き出たコーンウォールの海沿いの町に住む皆さん、テニスのラケットなどを持ち、海辺のピクニックへ行くような模様。
暖かく、温かい人たちであった。