ホームムービー・ファクトリー。

昨年末の一日、もう終わっちゃうってんで、東京都現代美術館へ急いで駆けつけた。

ミシェル・ゴンドリー、1963年生まれのフランス人。
<28年にわたるキャリアの中で数々の短・長編映画、ビョーク、ローリング・ストーンズ、ポール・マッカートニーなどとのコラボ、ミュージックビデオ、多くのCM作品を手掛け、独創的な世界観と映像魔術の手法で広い世代に熱狂的なファンを増やしてきました>、と東京都現代美術館のパンフにはある。私は知らなかった。

3階に上がる。
と、目の前には何やらレトロなレンタルビデオ屋。

中へ入る。
幾つものポスターが貼ってある。
左端のポスターは、スタンリー・キューブリックの『時計仕掛けのオレンジ』だ。その右は、クエンティン・タランティーノの『パルプ・フィクション』、その隣りは、ミシェル・ゴンドリーの『ムード・インディゴ(うたかたの日々)』、その右の『The We and the I』は、やはりミシェル・ゴンドリーの作品のようだ。
ゴンドリーの作品は知らないが、キューブリックやタランティーノの作品は、エッジの立った作品。ゴンドリーの立ち位置が自ずと解かる。

左の方を見ると、何やら怪しげな連中がいる。
「ホームムービー・ファクトリー」、というワークショップをやっているようだ。

こういうようなもの。

こういう。

キッチン、ダイニング、リビング、事務所、待合室、森、電車内、ゴミ捨て場、など12のセットが用意されている。

右手前は車、左は路地裏のセット。

ヘップバーンの『ティファニーで朝食を』のポスターが懸っているのは、寝室か。

3時間でこうこう、と。

さっきの連中、ここにいた。

近づく。
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もう少し近づく。

このカットは終わったようだ。

今度は路地裏でのカット。

いきなり乱闘だ。

ここでのカットも終り、皆さん引き揚げる。

あの3階正面のレンタルビデオ屋の前に戻ってきた。

帰り際、ミュージアムショップへ寄ったら、その横で先ほどの作品が上映されていた。
そのタイトルは、『ゾンビが死ぬまでにしたい10の事』。何てゾッとしないタイトルなんだ。
もう少しエッジの利いたタイトルを考えろよ、オタクの皆さん、と思った。でも、そうは思ったが、余計なお世話でもあろうな、とも考えた。