3匹の羊。

動物園は無理であるが、小さな遊園地の付属動物園ぐらいならできるのでは、という程度の羊が来た。
中に、指で擦ると凹凸感のある羊が3匹いた。モクモクとまではいかないが、たしかに微かな立体感がある。
その3匹の羊。

身体は毛筆でグルッと描いてあるのだが、指でなぞると頭と足には黒い和紙が貼ってある。
和紙を媒介とするアーティスト・河瀬和世さんからの年賀状。とてもシック。

一目見た時、ンッ、なんでアザラシ、いやオットセイがいるんだ、と思った。だが、よく見ると、耳や目はこれは羊。まぎれもなく。
犬飼三千子からの年賀状。エッチングであろう、プレスした痕がある。犬飼らしいフリー感。

木版画の名手・小澤潔の作品。
インクに何が使われているのかは知らない。だが、指でなぞると凹凸感を感じる。羊の毛のように。昨日記した東博研究員・金井裕子が言う、南宋画の空気感もありはしないか。


大相撲初場所、今日初日。

理事長・北の湖、横綱以下役力士を従え協会挨拶。「本年も何とぞよろしく」、と。

今場所番付。
横綱以下三役はこう。
今場所の見どころは、白鵬の大鵬超えの優勝回数。それに怪物・逸ノ城。多くは、そう言われている。
しかし、私は、今場所に限らず、今年の高安に注目している。高安、伸びるに違いない、と。
琴奨菊と豪栄道はカド番。両力士とも、多くのファンがついているのに、情けないぜよ。踏んばらにゃいかんぜよ。

前頭上位はこう。
宝富士と照ノ富士は、ともに力をつけてきている。三役を狙うに十分な。
幕下まで落ちた栃ノ心、西前頭筆頭にまで持ち直してきた。力もある。だが、心の強さも感じる。
先場所後半8連勝をした遠藤は、東3枚目まで番付を戻した。妙義龍は、このようなところにいる力士じゃない。私の贔屓力士・豊響は、西前頭6枚目。

初場所初日この一番、といったらこの取組みであろう。
日本相撲協会も考えているんだ。マーケティング戦略を。
何と、この一番に、懸賞が22本も付いた。異常とも言えるし、当然とも言える。大相撲の世界、異空間である。それ故、何とも言えないが、日本の現在のいびつな経済情勢を反映していることは確かであろう。

身体の大きさ、ひと回り違うな。
入籠細工、マトリョーシカができそうだ。

立ち合い、遠藤、先手を取り押しこむ。
実は、逸ノ城、立ち合い逡巡していた。思いきりがなかった。遠藤の上手さが光った。

逸ノ城の左足、俵を踏み越した。
遠藤、寄り切りで逸の城を破る。
怪物・逸ノ城、今ひとつ分からないところがある。デカイ身体と強烈なパワー。それは確かである。しかし今場所、それが一旦行き詰るってことになるのじゃないか、と何故か思っている。

ところで、私が贔屓の豊響、今日の相手は隠岐の海。
立ち合い、太鼓腹を利して隠岐の海を土俵際へ追いつめる。が、あと一歩というところで、隠岐の海に突き落とされる。
残念。