デリーに行こう!

ボリウッドのロードムービーである。
イヤー面白いのなんの、見知った所があちこち出てきて、久しぶりにインドへ行った気がした。
ムンバイの投資銀行の女社長・ミヒカとデリーの服地屋のオヤジ・マヌが、たまたま行き会う。ムンバイからデリーへ行く飛行機で。
ボリウッドの本拠地でもあるムンバイは、インド第一の商都。ブランド物に身を包んだミヒカは、そのムンバイのやり手社長である。服地屋のオヤジ・マヌが住むのは、デリーでもオールドデリー近くのチャンドニーチョーク。東京で言えば、上野のアメ横をもっとゴチャゴチャとしたような所である。
共にインド。
まったくバックグラウンドの異なる二人が同行者となる。

『デリーに行こう!』、セレブな女社長と、「大丈夫、大したことはない!くよくよするな!」が口癖のチャンドニーチョークのオヤジの道中記。

セレブな女社長、ムンバイからデリーへ右下のジェットで行くつもりであった。左のエアー・インディアのチケットで。
しかし、遅れちゃった。で、しかたなくLCCの飛行機でデリーへ向う。が、そのLCC、機体トラブルでジャイプールへ下りてしまう。ジャイプール、マハラジャの本場・ラジャスタンの州都。砂漠の中の町である。
インドだー。

セレブな女社長に扮するのは、元ミス・ユニバースのララ・ダッタ。調子のいい服地屋のオヤジには、ヴィネイ・パタック。
監督は、シャシャーント・シャー。

仕方がない。ジャイプールからデリーへタクシーで向う。が、このタクシーが心もとない。逆方向へ走ったりする。服地屋の調子のいいオヤジが乗ってきてデリーへ。砂漠を歩いたり、列車に乗ったり。

ラクダタクシーに乗ったり、と。
インドだー。

デリーへ着き、チャンドニーチョークで女社長と服地屋のオヤジ、握手を交わし別れる。
が、その後アッと驚くことが現われる。調子のいい服地屋のオヤジ・マヌ、何て優しいヤツなんだ、という。
ムンバイへも行った。デリーへは何度か。チャンドニーチョークの雑踏の中も歩いている。夜は暗いので、路上で寝ている人を踏まないように、と気をつけて。踏んだら、すぐ取り出せるように、100ルピー札をポケットに入れて。ジャイプールへは二度行った。飛行機と車で。いずれの町も懐かしい。
あと一度ぐらいは行きたい。行こう。
デリーといわず、インドへ行こう!