早稲田美研60ー70展 オープニング。

早稲田という大学は、何でもありの学校である。
以前は、極右から極左までどのようなセクトも取りそろえていた。
サークル活動も盛んである。硬いものから軟弱なものまでよりどりみどり、どのようなものもある。
通称”ビケン(美研)”・美術研究会は、軟弱な部類に入るサークルであろう。
今まで何度か記したことがあるが、その早稲田の美研に属した連中のグループ展が、今日から開かれる。1960年から1970年の間に美研に属していた連中である。
今回は、第7回展。

神田駿河台下の文房堂、エレベーター前の案内。少し解かりづらいな。

昨日来れなかった石田宏、カンビールを手に座っている。
今日早く、石田自身も助っ人を連れてきて、小澤などの助けもあり、作品を完成させたそうである。

石田宏、何とも言えぬこういう顔で説明してくれる。
今回の出品作は、≪京浜東北線沿線の街々≫、というもの。大宮から大船まで、84の街々が描かれている。

例えば、「神田高架下」というように。
2時すぎ、まだ人は来ていない。

久保寺洋子、丈の長い服を着てきた。お手製だそうだ。
「バッグもおそろいよ」、という。

ウヌッ、昨日はなかったものもある。
これも、今日持ってきたそうである。

山本宣史の作品にも変化があった。
「島谷晃画伯に捧ぐ」の上に、ふくろうの絵が描かれている。
先年死んだ島谷晃、ふくろうの画家であった。山宣、そのふくろうを今日持ってきて、貼りつけたようだ。

4時となり、オープニングのパーティーが始まる。

今回、私たちのオープニングに似つかわしくない人が来ていた。
粋な着物姿。何とも言えぬ香水の香り。
何と、山宣の弟の知り合いの銀座のクラブのママ、という。早稲田美研60−70展、7回目となるが、こんな粋筋の女性が現われたのは初めてである。聞けば、絵がお好きな人だという。コレクトもしているらしい。
好きな絵描きは誰か、と訊いた。小磯良平、と返ってきた。
さすが銀座のママ、我々とはレベルが違う。正統、本格派だ。

ここで語らうのは、杉浦の知り合いらしい。

小澤の作品の前。

昨日までの小澤の白い発泡スチロール、こうなっている。デュシャンになったか、と思ったが、小澤は小澤であった。
とても深い味わいを醸す作品である。
タイトルは、≪cube≫。

ついでにというか、どさくさまぎれにというか、右の4点は私の作品である。
いずれも、≪桜花≫。

オープニング・パーティーが始まってから2時間すぎた6時すぎ。

6時半すぎ、出品者を含めその場にいた皆さまで記念撮影。
皆さま、笑顔でハイ、パチリ。

その後、このあたりの飲み屋事情に詳しい石田宏と久木亮一の両者の意見が一致した”酔の助”へ行く。

石田や久木は、飲みはじめると帰らない。
困ったものだ。

”よいのすけ”じゃなく、”よのすけ”なんだ、な。


今日、沖縄慰霊の日。
忘れちゃならない日。
宮中では、今上天皇が祈りを捧げられているであろう。