青もみじ巡り(5) 東塔(続き)。

東塔エリア、比叡山延暦寺の心臓部分である。幾つもの堂塔伽藍が待ちうける。
あと少し、堂宇を巡る。

春と初夏の色調が溶けあった中、広く長い石段を登る。
阿弥陀堂へ向かう。

叡山山上、春でもあり、初夏でもある。

右に阿弥陀堂が、左に法華総持院東塔が見えてくる。

枝垂れ桜の向うには阿弥陀堂。

阿弥陀堂、念仏回向の道場なんだ。

阿弥陀堂も法華総持院東塔も、枝垂れた桜花の彼方。

濃淡のグリーンの中に、ピンクが際立つ。

今を盛りの枝垂れ桜。

登ってきた石段を下りる。
この辺りの桜木は、盛りを過ぎているようだ。

「花の漠」とまではいかないが、桜木の影と落花、妙なるコントラスト。

ここいらの石楠花は、今を盛り。

文殊楼。
文殊楼、根本中堂の正面上、長い石段を登ったところに立つ二層の楼閣である。
その元は、常坐三昧(座禅止観)の道場としての堂宇。

現在の建物は、寛永19年(1642年)に再建されたもの、という。
以来400年近く、風雨、風雪に晒されてきたその肌の色、味がある。

周りには、柔らかい色調の木々や花々。

文殊楼から、長い石段を通し根本中堂を望む。
比叡山延暦寺の心臓・根本中堂、堂々たる姿。