五輪多様。

他事があり、何日かオリンピックとは間があいた。
この間、スキージャンプ団体で銅メダルを取った。個人ラージヒルで銀メダルを取った時には笑顔であった葛西紀明が、団体で銅メダルを取った時には涙を流した。後輩たちにもメダルを取らせたかった、と。
泣かせる、な。
一昨日夜、戻ってくると、スノーボード女子パラレル大回転で、竹内智香が銀メダルを取ったというニュースが流れている。今大会初の女子のメダル。それにしても、竹内智香という名前、初めて聞く。2002年のソルトレーク以来、オリンピックには4大会連続で出場しているそうだ。知らなかった。
日本の環境では納得できない、と何年もの間、海外で修業を重ねていたそうだ。30歳、腹が据わっている。
昨日は、フリースタイルスキーのハーフパイプ女子で、小野塚彩那が銅メダルを取った。アルペンからフリースタイルへ転じた選手だそうだが、彼女の名も初めて聞く。
様々な選手が、さまざまな競技で戦っているんだ。これで日本のメダル、金1、銀4、銅3、トータル8つとなった。凄いことである。
いずれにしろ、五輪多様。
で、浅田真央である。
一昨日夜半の浅田真央のSPの映像は、ライブでは見ていない。昨日、録画で見た。
何と最初のジャンプから転倒、なんたること、16位。驚いた。
私は、キム・ヨナ、浅田真央、そしてロシアの15歳・リプニツカヤの金メダル争いだな、と思っていた。ヒョットするとロシアの15歳だが、おそらくキム・ヨナであろう、と。
浅田真央がその場にいないなんて、考えもしなかった。
昨日夜半のフリー、浅田真央まではライブで見た。

浅田真央、決勝進出24人の中で12人目に出てくる。
何しろ、SPのポイント55.51、16位。SP首位のキム・ヨナはじめトップ3とは20点近くの差をつけられている。メダルは不可能。
しかし、どれだけ詰められるか。どれだけ浅田真央の意地を見せるか。

今日未明の浅田真央のフリーの演技。
今季初めて、トリプルアクセル(3回転半)が決まる。

その後も、3回転ジャンプ、6種類8回を跳ぶ。
メダル云々は関係ない。浅田真央ここにあり、を世界に知らしめるために。

演技を終わった浅田真央、顔をくしゃくしゃにして泣いた。
やりきった。充足感があったであろう。

その5〜6秒後、笑顔となる。
素晴らしい演技であった。

浅田真央のフリーの演技は、自己最高の142.71であった。ショートプログラムの55.51と合わせると、トータル198.22。
SPで20点近く離されているので、メダルの可能性はないが、浅田真央、存在感を世界に示した。
この笑顔、よかった。
試合は、ロシアの15歳ならぬ17歳のソトニコワが勝ち、キム・ヨナは銀となった。
メダルには絡まなかったが、浅田真央のフリーの演技、さすがであった。
10年近くの間、浅田真央とトップの座を競ってきたキム・ヨナ、浅田への思いを語っている。
浅田真央とキム・ヨナ、共に引退する。
この二人には、ギスギスする日韓関係に嫋やかな局面をもたらすことを期待したい、な。