勝った。でも、厳しかったんだ。

昨日あたりから、未明までのライブ観戦はきつくなった。だから、羽生結弦のフリーもライブでは見ず、今日日中の録画で見る。
まあ、これまでの推移を見ると、羽生結弦の金の確率、6〜7割程度はあろう、ということを考えたこともある。

フィギュア男子のフラワー・セレモニー、やはり羽生結弦が真ん中にいる。
やはり羽生結弦が勝ったんだ。羽生、金を取ったんだ。そうだろう、とも思った。

金は羽生結弦。銀は世界チャンプのパトリック・チャン。銅は見なれない選手、カザフスタンの選手である。
町田樹が5位、ソチが最後の高橋大輔が6位。

羽生結弦、フリーの演技をこういうポーズで終える。
何と、羽生結弦、前日までの完璧な演技では考えられないミスを犯している。ジャンプでは2回も転倒している。羽生、演技の前には足が震える、と語っている。そうだろう。勝負の場、厳しいんだから。

イナバウアー、フィギュアの採点には何のプラスにもならない、という。そうは言っても、イナバイアーはいい。荒川静香のイナバウアーもいいが、羽生結弦のイナバウアーもいい。

幾つもの失敗を重ねた羽生結弦のフリーの得点、低いものとなる。ここまでではトップではあるが、この後、パトリック・チャンが控えている。金はなくなったな、と思ったことであろう。

羽生、前日、SPで世界歴代最高の得点を出した時にも前へ倒れこんでいたが、思いの外の低い得点が出た時にも、前へ倒れこんでいた。コーチのブライアン・オーサーが羽生の背中を叩く。

羽生結弦のフリーの得点を知ったパトリック・チャン、俺が勝ったな、と思ったことであろう。普通に滑れば俺が勝つ、と。
金が取れる、と。
しかし、世界チャンプを3年間続けているパトリック・チャンも、平常心ではいられなかった。羽生結弦と同じく、ミスを繰り返す。
パトリック・チャンの得点、羽生結弦の得点には及ばなかった。羽生が勝った。
腰を悪くし引退を表明したプルシェンコ、羽生やチャンへの祝いを述べている。しかし、プルシェンコの本心、「お前たちしっかりしろ。俺が腰を悪くしなかったら、俺が金メダルを取ってるぞ」、というものであったろう。
羽生もチャンも、その程度のできであった。

フラワー・セレモニー。

パトリック・チャンはカナダ人であるが、中国系のカナダ人であろう。3位のカザフスタンの選手もアジア系。優勝した羽生結弦は、もちろんアジア系、モンゴリアン。
フィギュア男子のメダリスト、すべてモンゴリアンである。
フィギュア・スケートでのこのような状況、暫らく前には考えもつかないことである。

優勝した羽生結弦、日の丸を背にリンクを廻る。
厳しかった。しかし、勝ったんだ。