プーチンの開会式。

昨夜というか、今日未明というか、ソチ五輪、ロシア、ロシアの開会式であった。
プーチンの開会式でもあった。
NHKの画面から。

キリル文字のアルファベット。

日本・ヤポーニアは最後の文字。
故に、入場行進も最後に登場のロシアの前。

キリル文字のアルファベットを頭文字とする事項が次々に出てくる。
この文字は何と呼ぶのか知らないが、エイゼンシュタインだから英語で言えばイー(E)かもしれない。
それにしても、大ロシア、世界的な人物がこれでもかと出てくる。『戦艦ポチョムキン』のエイゼンシュタインばかりじゃない。
カンディンスキー、シャガール、チャイコフスキー、ドストエフスキー、チェホフ、プーシキン、・・・・・。『ロリータ』のナボコフまで出てきたのには驚いた。ロシアを離れアメリカへ行ったはずなのに。

リュボフという名の少女がロシアの歴史を紡いでいく。
リュボフ、愛という意だそうである。

ロシアらしい色調。

IOC会長のバッハと並ぶプーチン。
バッハを挟んでは、国連事務総長のバン・ギムン。
同性愛規制の法律を制定したことにより、オバマはじめ米英仏独など欧米首脳は開会式への出席を取りやめた。
出席した首脳の中で目立つのは、習近平と安倍晋三。二人の接触はあるか。
やはり、なかった。習と安倍、少なくともプーチンの近くにはいなかった。おそらく、貴賓席の左右端の方に別れて座っていたのではないか。

選手の入場行進、従来と異なり、会場の真ん中あたりから出てくる。

中国選手団に応える習近平。

日本選手団が入ってくる。
中央はチーム・ジャパンのキャプテン・葛西紀明。
ンッ、東北で地震があった。

日本選手団の入場を見る安倍晋三。
安倍の右にいるのは、安倍晋三の外遊には必ず同道している官房副長官の世耕弘成。

最後に開催国・ロシア。

プーチンとバッハ。

地震速報、震源は福島沖。
日本という国、オリンピックの開会式の最中だというのに、地震に襲われる。

走れトロイカだ。

ネギ坊主、ロシア正教の教会だ。

クラシック・バレエ、ロシアが誇るもの。
モスクワのボリショイ劇場、サンクトペテルブルグのマリインスキー劇場から、選りすぐりのダンサーを送りこんできた。チャイコフスキーの『白鳥の湖』。
ボロディンの『イーゴリ公』、ハチャトリアンの『剣の舞』、ストラヴィンスキーの『火の鳥』、・・・・・。
芸術大国・ロシアを見せつける。

ピョートル大帝以来の大ロシア、”ロシアの夢”を見せつける。しかし、ソ連時代に触れないわけにはいかない。
レーニンもスターリンも出てこない。そのソ連時代、赤い色で表わす。
ソ連時代はさりげなく、という感じであった。
プーチンが目指しているのは、あくまでも偉大なロシア。

ロシア連邦大統領・ウラジーミル・プーチン。
自らのレジェンドを創りたいらしい。

素晴らしい踊り。
ロシアの得意とするところ。

聖火の最終走者も豪華であった。
マリア・シャラポワ→エレーナ・イシンバエワ→アレクサンダー・カレリン→カリーナ・カバエワとつなぎ、過去オリンピックで三連覇、三つの金メダルを持つアイスホッケーとフィギュアの二人へ。
何より、イシンバエワの後に、霊長類最強の男・カレリンが出てきたのには驚いた。興奮した。
ロス五輪の時、震える手で聖火を持つモハメド・アリの姿に重なった。

ソチ五輪の開会式、技術的なミスはあったが、芸術性に溢れたものであった。
それ以上に、プーチンの開会式という印象を強く感じるものでもあった。