平成26年大相撲初場所。

隠遁、隠棲の身であるが、ちょくちょく出歩いている。で、大相撲今場所のTV桟敷での観戦も、半分ぐらいであったか。
稀勢の里の綱取りで幕を開け、結果としては白鵬の28回目の優勝で幕を閉じた今場所であるが、新旧交代が進んだな、という印象がある。遠藤や大砂嵐といった若手の台頭。
とりわけ遠藤である。
1年前までは、まだ学生であった。まだ大銀杏どころか、ちょん髷も結えない。その遠藤、連日国技館を沸かせた。

初場所中日、大砂嵐との割りが組まれた。
注目の一戦である。

遠藤の四股、足が高く上がりとても美しい。
稀勢の里とは、真逆。以前にも書いたことではあるが、稀勢の里、横綱へ上がるためには、まず美しい四股、と努めねば。

遠藤、高見盛の後を継ぎ、永谷園のTVCMへも起用されている。

幕内では、初顔合わせであるらしい。

遠藤、つっかけるが、勝負を急ぎすぎた。

突き落としで敗れる。

12日目、この日まで9つの勝ち星をあげている遠藤、大関との割りが組まれた。
相手は、カド番大関の琴奨菊。

簡単に寄り切られた。
格の違いを見せつけられた。

昨日、14日目の土俵。
本来、今場所の主役であるはずであった稀勢の里、鶴竜に敗れた。
7勝7敗、綱取りが一転、来場所はカド番となる恐れもある。

土俵下の稀勢の里。

親指が固定されている。
これじゃ相撲はとれない。

ところで遠藤、昨日、14日目は里山との一番であった。

遠藤が寄り切って勝ち、11勝目を挙げた。里山は7勝7敗。幕尻の里山、後がなくなる。
里山、一本背負いを試みたが、不発に終わった。

実は里山、12日目の栃乃若戦で一本背負いを決めている。
館内に決まり手のアナウンスが流れると、館内、どっと沸いた。

今日、千秋楽の里山である。
里山、現在32歳である。遠藤や大砂嵐などの遥か年上。永年、十両と幕下を行ったり来たりしていた。今場所、7年ぶりに入幕した。里山、印象に残る相撲を取っていた。
昨日まで、7勝7敗。千秋楽の今日勝てば、技能賞が貰えることとなっていた。
おそらく、里山にとっては最初で最後の三賞となるであろう取り組みである。相手は、平成生まれの高安。

177センチ、121キロという小柄な里山、高安の懐へ潜りこんだ。

里山、反則負けとなった。
里山の右手が高安の髷をつかんでいる。故意ではないが、反則は反則。
幕尻の里山、この敗戦で三賞を逃したばかりか、来場所十両への陥落も覚悟せねばならなくなった。

今日の遠藤。
今日は敗れたが、11勝を挙げた。敢闘賞を受賞した。
大銀杏どころか、まだオールバック。

今場所の序の口優勝は、この力士。
荒汐部屋の突光力。初土俵は2008年。最高位は三段目98枚目。
1986年生まれ、もうすぐ28歳となる。白鵬と同世代である。当人は、とても喜んでいた。しかし、何とも言えない印象を持った。序の口での優勝なんだから。
土俵人生、さまざまである。

稀勢の里、綱取りから一転、来場所はカド番となる。

千秋楽、結びの一番。

過去の対戦成績、30対2。
白鵬、鶴竜を圧倒している。

本割。
鶴竜、両差しとなる。

鶴竜、白鵬を寄り倒す。
両者、14勝1敗。優勝決定戦となる。
何と、鶴竜が勝った。

床山、鶴竜の大銀杏を結いなおしている。

白鵬も。

大銀杏を整えた鶴竜、テッポーを繰り返す。

白鵬も、気合いを入れる。

白鵬対鶴竜の優勝決定戦。

白鵬、鶴竜、本来、右四つであるが、左四つとなる。

白鵬、寄り倒す。

白鵬、28回目の賜杯を抱く。

内閣総理大臣杯は、内閣官房長官・菅義偉がわたした。
菅義偉、インドへ行っている安倍晋三に代わって。
国技館の土俵にあがった菅義偉、日本の男の子として、嬉しかったろう。