自立、自律。

高校卒業後、18歳の時に九州から漫画家、デザイナー、アーチストを目指して上京してきた人がいる。
今から52年前のことだという。
自らの力でさまざまなことに挑戦し、20代後半の1974年に自らの会社を立ち上げた。今、創業40年になる。
自らの能力を信じ、事業分野を広げてきた。今、約100人の従業員を抱えている。
私とは、30数年前に知り合った。ごく稀に会う程度で、そう深い関係ではなかったが、互いにウマが合うところがあった。
ほぼ同年代ということもある。が、それよりも、その立ち位置、バックグラウンドが異なる、ということがかえって良かったのではなかろうか。
昨年末、書状を頂戴した。「新しい事業領域に踏みこむ」、というものであった。
厚紙に刷った挨拶状と一緒に個人的な書状も入っていた。「こういうことになりました。一度お会いしたい」、と記されていた。
メールを交わし、会うことになった。由緒ある場が設定されていた。
昨夜会った。
6時すぎから10時ごろまで、洗練の極みの料理をいただきながら、まろやかな酒を重ねながら、以前と変わらぬアグレッシブな話を伺った。
その後、自立と自律ということを考えた。
半世紀を超え、今なお、自立、自律の場に自らを置いている人がいることを。