靖国の桜。

東京の桜の開花日は、靖国神社の神門をくぐって内苑へ入ったすぐ右にある桜木で決まる。
この標本木に5〜6輪花が咲くと、その日が東京の開花日として発表される。”5〜6輪の開花”ということ、標本木の立て札に書いてあるから知っている。
今年の開花は、たしか3月16日であった。常の年より10日以上早い。3月22日、東京の桜、満開になったと報じられた。例年よりも2週間近く早い。
午後、東博の桜を見に行った。その後、靖国神社へ回った。地下鉄九段下へ降りると既に暗かった。

大鳥居の方へ歩く。
人が多い。桜も満開。

外苑へ入る。ソメイヨシノ、白く浮かびあがっている。

人が多い。桜花の下、皆さんわいわい飲んでいる。この日は週末、金曜日であった。このあたりは、案外スーツ姿の連中が多いな。この近辺のサラリーマンらしい。

まさに、花より団子。

花も美しいのだが。
”靖国の桜の下で会おう”、とのフレーズがチラとよぎる。

第二鳥居の向こうに神門が見える。

神門、既に閉まっていた。内苑へは入れなかった。
神門前の小さなお賽銭箱に小銭を入れ、お祈りした。
横には、春場所後の恒例、奉納大相撲の掲示が出ている。”小雨決行、入場無料”、と。

神門の右端に桜の小枝が出ていた。「私も桜」、と。

多くの皆さんの宴会は続いていた。”午後十時以降の宴会及び露店の営業は禁止します”、という掲示が出ているが。
この日、時間が遅く、内苑へは入ることができなかった。
「花の都の靖国神社 春の梢に咲いて会おう」、の感慨には浸ることはできなかった。