大震災、満2年。

あれから丁度2年が経つ。多くの人が死に、今なお多くの人が避難している。復興の進捗度合いに不満を持つ人が多い。
1週間ほど前、「マイケル・サンデルの白熱教室@東北大学」が流れた。
ハーバード大教授・マイケル・サンデルの白熱教室は、このところのNHKのオハコのひとつ。この日も面白かった。復興にあたり、住民合意が優先するか、スピードが優先するか、という問題があった。
東北大の学生が「全住民の合意が必要だ」、と発言した。と、5、60代のいかにものオヤジがこう言った。「絵に描いた餅だ。そんなことを言ってると、いつまでたっても進まない」、と。”スピードが必要との”いかにもオヤジの言うことに理がある、と私は思った。
その翌日、企業経営者に対するサンデル教授の授業があった。集められたのは、ローソン、ヤマト運輸、日本マイクロソフト、日産、LIXIL、第一生命、メリルリンチ日本証券の社長及びCEO。
あの大震災に対してそれぞれの企業はどのようなことを考え、どのようなことをしたのか、というようなこと。復興への貢献と企業の利益追求という問題も。企業の社会への”共通善”というようなことが、それぞれの経営者から出た。ステークホルダー云々とのことも。
しかし、誰一人「株主利益」について触れた人はいなかった。
ハーバード教授のサンデル、それを見逃さなかった。「皆さん、社会への”共通善”については話された。でも、経営者であれば考慮すべきであろう株主についての言及はなかったですね」、と。ローソン社長の新浪剛史が文句を言ったが、それは屁理屈、説得するには至らないものであった。
日本の一流企業の経営者、それで大丈夫か、私は少し訝った。
それはともあれ、政府主催の東日本大震災の追悼式、国立劇場で催された。

天皇皇后両陛下が出席され、お言葉を述べられた。
午後2時46分、黙祷。

岩手、大槌町の江岸寺には、今日、鐘が届いた。
大震災の時の火災で鐘が溶けてしまったんだ。

右側に写っているのが大震災の時の火災で溶けてしまった鐘。
今日届いた新しい鐘、薬師寺の肝いりによるものらしい。

7時のNHKニュースの映像。
死者 1万5881人、行方不明 2668人、震災関連死 2303人、合計 2万851人。
明日、続ける。