何とか仮面。
子供のころは変身願望がある。大抵は正義の味方。月光仮面のような。風呂敷をマントにする。ハンカチで顔を覆い色眼鏡をかける。お面があればいいのだが。大したお面はない。それもセルロイドのペラペラしたもの。
銀座の路地裏の小さなギャラリーでの「仮面窓展」へ行った。出展している犬飼三千子からの案内ハガキで知った。何坪あるか、というほんの小さな画廊の中に、50人ほどの作家の仮面が並んでいた。いずれも、思い思いの「何とか仮面」。
小さなギャラリー、入ってすぐ前の壁面。
左の方の壁面。
その一部はこう。
木っ端を組んだ作品。
石坂孝雄≪かなしみマスクⅠ≫。
土偶のよう。神谷公明の陶彫。
紀井學の作品、涙のように見える。≪目≫というタイトルであったかもしれない。
犬飼三千子の作品。
左は≪うずまき仮面≫。たしかに、目が渦巻いている。右のタイトルは分からない。
きとうみちえ≪ねこめん≫。
帰ろうと思い、ドアを開けたらすぐ目の前にこれがあった。
伊藤潤一≪乙≫。”(製作中)”となっている。どういうことだろう。
小さなギャラリー・「ギャラリーGK」、銀座6丁目の路地裏にある。並木通りから横道に入る。
幅1メートルもあるかどうかという道を並木通りへ出てくる。こういう光景である。銀座の路地裏である。多様な表情を持つ「何とか仮面」が生息する場として、そぐわないではない。