東京駅(10) ステーションギャラリー(続き×2) 休憩室。

ステーションギャラリー、2階の展示室を出ると、ラウンジ(休憩室)につながっている。

もちろん、壁はレンガ壁。ベンチもある。反対側には、ガラス窓。

東京駅丸の内北口の2階から見える駅前。
左に見えるビルはJPタワー、右側の大きなビルは丸ビル。
いずれも古いビル、JPタワーの場合は、旧東京中央郵便局の、丸ビルの場合は、旧丸ビルの、建物外観をそのまま残し、その上にタワーを乗せた、といったもの。いわば、袴を履いたビルである。

中央はJPタワー。
左はTOKIO(東京ビル)、右手前は三菱ビル、その奥は丸の内パークビルか。


中央は、旧丸ビルの袴を履いた新しい丸ビル。
その右は、郵船ビル。左は、三菱ビル。ここいら、三菱グループのビルが建ち並ぶ。三菱村である。

東京駅と丸ビルの間。
どこか、大阪出身の二人組・パラモデルの作品を思わせる。

左は、丸ビル。右は、新丸ビル。
その間は、皇居へ向かって真っ直ぐに延びる行幸通り。

東京駅丸の内駅舎に使われているレンガは、2種類あるそうだ。
一つは建物を支える構造用レンガ。そして、もう一つは外壁に見られる化粧レンガ。大正3年(1914年)の創建時には、構造用レンガが約752万個、化粧レンガが約85万個使われた、という。
それがどうした、そんなどうでもいいことなんか、と思われる方もおられよう。
確かに、そのようなこと、どうでもいいことなんではあるが、こと東京駅、そして、ステーションギャラリーに関しては、やはり疎かにはできないことである。
レンガについてのことごと、「東京駅の煉瓦のヒミツ」というリーフレットから記す。
「表面が凸凹しているのはなぜ?」
<レンガがなんとなく白っぽく見えませんか? 実は、もともとレンガの壁には漆喰が塗られていました。その漆喰の食いつきがいいように、レンガの表面を削っていたため、館内で見られるレンガ壁の表面は凸凹しているのです>、とある。

「ところどころ黒いのはなぜ?」
<構造用レンガのところどころに、ネジやクギを受ける素材として”木レンガ”という木製のレンガを入れています。館内のレンガ壁にぽつりぽつりとある黒い部分は、その木レンガが1945年5月25日の空襲で焼け、炭化したものです>、と。
67年前、東京は度重なる空襲を受けた。それが目の前にある。
もの思うべきじゃないか、な。

「煉瓦の間に鉄骨が!?」
<鉄骨煉瓦造の東京駅丸の内駅舎には、約3100トンの鉄骨が使用されています。・・・・・当館2階の休憩室ではむき出しになった鉄骨に・・・・・>。
どうでもいいことではある。しかし、なぜか気にかかる。東京ステーションギャラリーのことごと、そのようなものであろう。
なぜかは知らねど、どうでもいいことに気が取られることがある。
ところで、今日の韓国大統領選、1%を巡る攻防、と言われていた。しかし、早い時間で決着がついた。セヌリ党のパク・クネ、4%の差をつけて勝った。
私、困ったことに、今の日本の政治家に好きなヤツはいない。安倍晋三も、野田佳彦も、石原慎太郎も、橋下徹も、皆好きじゃない。誰か一人ぐらいそういうヤツがいないものか、と思うのだが、いない。
ところが、なぜだか分からないが、パク・クネには何となしに思い入れがある。彼女の政治姿勢が、どうこうというものではない。ふた親が銃弾に倒れた、ということにあろう、と考える。だから、思い入れがあるんだ。理由は別だが、バラク・オバマに思い入れがあるのと同じことだ。
日本の政治家に比べ、その存在感の大きさ、どうしようもないほど感じる。
存在感の大きさと言えば、昨日死んだダニエル・イノウエ。
2年前になる。2010年12月4日のブログに、「ゴー・フォー・ブローク」というタイトルで書いた。
442日系部隊、「ゴー・フォー・ブローク」、「当たって砕けろ」、でヨーロッパ戦線で戦った。日系アメリカ人、ダニエル・イノウエ、イタリア戦線で右腕を吹っ飛ばされた。彼ら、日系アメリカ人、腕のひとつやふたつ、吹っ飛んでもいい、という戦いを続けた。
その合言葉は、「Live with Honor、Die with Dignity」(名誉を持って戦い、尊厳を持って死ぬ)。
今日という日、こうして流れた。