東京駅(6) ドームの下、影絵遊び。
丸の内北口のドームを振り仰ぐ。
ドーム内の装飾レリーフも、98年前の姿そのままに復元された。
その真下を見る。上のドームと呼応するように丸く縁どられた床、人が行き交う度に、その模様さまざまに変化する。まるで影絵のよう。
お嬢ちゃんが立っている。その前後に影。
ハイヒールの女性が来た。その影、どういうわけか濃い。
右の方の2人は女で、左は男。たまたま行き合った3人の影。
高校生の男の子。影も何となしに脂っぽい。
女性が3人颯爽と横切って行った。床に落ちた影もどこかシャープ。
右上にチラと見えているのは女性、左下にこれもチラと見えているのは男性だ。
その影、中央部でやや複雑な形に混ざりあっているように見える。何かドラマが起こる予感が、なんてことは、まったくなかった。
東京駅丸の内北口のドームの下で、偶然その影が絡みあった男と女が運命の糸に操られ、なんて物語、誰かが作ってもよさそうなもの。
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ドーム下の影絵。
行き交う人の背景なども思い。
暫らくの間の影絵遊び。