エヴァ、恐るべし。

MOTへ「日本ファッションの未来性」展を観に行った時のこと、入口を入ったらこういう立札があった。その向こうには、人がいっぱい。

チケット購入まで40分、特撮博物館ご入場まで120分、と書かれている。
MOTの会員である私、40分待ちでチケットを購入する必要はない。しかし、入場は会員も他の人も同じ。120分待たねばならない。ひょっとして入れたら、話のタネに、と思っていたがヤメた。

多くの人のお目当ては、これなんだ。
「館長 庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技」展だ。約3か月に亘る会期の最終日にあたっていた。それで、人の波。

MOT・東京都現代美術館の企画展会場の中央部は、吹き抜けになっている。「日本ファッションの・・・」の会場である2階の廊下から、下の「・・・特撮博物館・・・」のミニチュアが見える。
もちろん、見えるのは、吹き抜けのところだけ。しかし、特撮に使ったミニチュアの建物の間を、多くの人が列をなして進んでいる様、何とも面白い。

こちらから見ると、壁面に空が描かれている。

レンズを近寄せる。
ミニチュアの建物の間を、皆さん歩いている。デジカメを手に。

町中のミニチュア。それにしても凄い人。
皆さん、エヴァンゲリオン・ファンなのであろう。庵野秀明ファンなのであろう。
”エヴァンゲリオン”という名称のみは、何となく知っているが、それが何なのか、どういうものなのか、ということは知らない私には、大きな驚きである。アニメも特撮も何も知らないんだ、私は。
見ていると、眦を決して見入っている人たち、その年代は幅広い。子供から大人まで。男が多いが、女も案外いる。皆さん、エヴァンゲリオンが大好きなんだ。

全ての人が、写真を撮っている。ミニチュアの撮影会だな。

なんとー、東京タワーのようなものが、グニャリと曲がっている。何か、外敵にやられたのか。

ミュージアム・ショップの脇にも、エヴァンゲリオン関連のものがある。
”巨神兵”というものがいるようだ。アニメを観ていない私は知らなかった。

こいつだ。善玉なのか、悪玉なのか。
おどろおどろしいご面相をしているが、名前から推し量れば、善玉であろう。

何というものか知らないが、こういう小さなフィギュアもあった。

すぐ傍では、係りの人が、こういうものを次々に補充している。

会場限定のカプセルトイ。¥500。
約20分の1の確率で、激レアな蓄光版が当たる、とも書いてある。蓄光版ってどういうものだろうか。知らないことばかりである。

この男の子、エントランスホールに貼ってある大きなポスターに飛びついていた。エヴァンゲリオンが大好きなんだ、きっと。

実は、今日昼間、上野と池袋へ行った。夜、帰る時、最寄り駅近くの居酒屋へ寄った。
最寄駅近くにも幾つもの居酒屋がある。その多くは、あちこちにチェーン展開している、どこにでもある店。今日入ったのも、そのような店である。「復興支援するぞ!!キャンペーン第7弾!」と書いてある。
さんまの塩焼き、せんべい鍋を頼んだ。せんべい鍋は二戸の名物だ。いずれにしろ、東北支援になる。
その内、テーブルに、上のようなものが貼ってあるのに気がついた。”エヴァドリンクタンブラー・・・・・”、というようなことが書いてある。エヴァンゲリオンと関係がありそうだ。
酒を持ってきたおねーさんに聞いた。そのおねーさんが言うには、この居酒屋チェーン、エヴァンゲリオンとのコラボをやっているそうだ。1200円でソフトドリンクを頼むと、エヴァンゲリオンのタンブラーがついてくる、という。
エヴァンゲリオン、子供から40代ぐらいの人までファンがいる、とそのおねーさんは言う。60代、70代はどうか、と聞いた。さすがそこまでは、という答え。ジイさんまでは無理にしても、中年世代までは虜にしているんだ、エヴァンゲリオン。
居酒屋チェーンとのコラボもそうだが、DVD、CD、書籍、ゲーム、パチンコ、切手、その他、関連商品の総売上、1500億円を超えているそうだ。
エヴァンゲリオン、通称エヴァ、恐るべし。