不思議色を、今日も。

いつものことではあるが、酔っぱらってブログを書いていると、少しマズイんじゃないか、ということも生じる。昨日もそう。最後の部分。
<共産党幹部の親族が、何百億、何千億の蓄財をして、・・・・・。それが共産主義国家であるなんて、チャンチャラおかしい>。これは、まあいい。当然だ。しかし、その後、最終行、
<いっそ、瓦解することはできないのか、と考える>、と書いちゃった。今、考えると、これはちょっとマズイ。穏当じゃない。指が滑ってしまった。いかに酔ってても。
それというのも、趙紫陽の政治改革案の起草者・呉国光の書を読んでいたから。趙紫陽、民主・改革思想を持っていた。しかし、1989年に失脚した。天安門広場の学生たちに理解を示した、として。以後、16年の間軟禁状態におかれ、死んだ。したたかな訒小平に敗れた、と言っていい。
趙紫陽を支えていた呉国光、訒小平を赦すわけがない。数か月前に刊行されたこの書、なぜ今ごろ趙紫陽なのか、と思うが、今の流れに繋がっているんだ。第2世代の訒小平、第3世代の江沢民、第4世代の胡錦濤、第5世代の習近平、と繋がる流れ、この時から始まっている。
昨日も書いたが、呉国光、こういうことを言っている。”中国はいよいよ傲岸不遜になり、習近平らには改革の志なし”、と。
こういう記述がある。
<清朝末期、王朝の内外とも困難を極め、統治は汲々と危険に陥りました。・・・・・慈嬉皇太后(西太后)は・・・・・経済改革を行いました。・・・・・。しかしながら、清朝の改革は清王朝の滅亡の命運を挽回することはできませんでした>、という記述。
その少し後には、こういう記述。
<共産党と清朝の改革プロセスは驚くほど似ています。中国の現状も清の末期とよく似ています。そして、訒小平が打ち出した・・・・・も、先述した慈嬉皇太后の・・・・・と異曲同工です。・・・・・。・・・・・も満清王朝と同様な命運に遭遇することになるのではないでしょうか>、と記す。
このようなことがあったから、昨日はつい指が滑ってしまった。
それにしても、中国、この後どうするのか。
尖閣諸島周辺には、今日、中国、早速、よりデカイ船を投入する、とした。海洋権益に関しては、一歩も引かない、ということだろう。尖閣諸島で、偶発的ないし必然的な日中の軍事衝突はあり得る。
日本は、単独で、中国と戦わなければならないだろう。短期の局地戦では勝てるのじゃないか、と言う見解もあるが、長期戦になれば、そうはいかない。やられる。
日米安保がある。アメリカが後ろについている、なんて能天気なことを言っている政治家がいる。このような歴史を知らず、現実を見ることもできない政治家を信じちゃいけない。尖閣での軍事衝突に、アメリカが参戦することはない。
尖閣諸島に関しては、アメリカはズルイ態度をとってきた。日本にも中国にも、いい顔をしてきた、と言っていい。米中和解、というアメリカにはアメリカの事情がある。アメリカ、モヤモヤっとしてきたんだ。
1年ほど前だったろうか、ヒラリー・クリントンはこう言った。「尖閣諸島は、日米安保条約の適応範囲である」、と。しかし、その後、そういう声は聞かれなくなった。
アメリカの高官から聞こえてくるのは、”両国の権益に関することには、アメリカは関与しない。当事国で解決してほしい”、ということ。尖閣に関しては、アメリカも困っている。いわば、日中両国に対し、玉虫色の対応をしてしまった当事者であるので。
ひと月ぐらい前であったであろうか、アーミテージその他のアメリカのアジア問題のスペシャリストが日本と中国を訪れた。
帰国後のアーミテージの報告書、こういうものであったそうだ。
”はっきり言って、尖閣諸島に関する日中両国の対応には困っている。どうすることもできない。ただ、日中両国に自制してくれ、と思うのみである”、と。
アーミテージ、知日派の大物である。そのアーミテージが困っている。尖閣でのゴタゴタ、アメリカはどうしようもない、ということ、日本人は知らなければならない。そのような状況を知った上で、政治家を選らばなければならない。
不思議色の共産主義の国・中国と隣り合っている日本、考えることは多い。