パリ+リスボン街歩き (64) 赤い屋根とテージョ川。

アルファマ地区、アップダウンのある坂の町、丘の町。昨日のカテドラルは、その丘の半ばあたりにある。そのカテドラルから少し歩いた所に、下を見渡せる場所がある。

このような所。展望所。

眼下に、テージョ川沿いのアルファマの町が見える。
左側のトタンで覆われた大きな建物は、何であるか分からない。

カメラを少し右へ振る。
アルファマの赤い屋根。その向こうにはテージョ川。

さらに右へ。
赤い屋根にテージョ川。
テージョ川、イベリア半島では最も長い川。全長1000キロを超えるそうだ。その9割方を流れるスペインでは、タホ(TAJO)川と呼ばれ、河口部分の1割を流れるポルトガルでは、テージョ(TEJO)川と呼ばれる。
しかし、大西洋に流れ出るここリスボンの河口部の川幅はとても広い。まるで海のよう。
都市に川は付き物である。
東京には墨田川、大阪には淀川、パリにはセーヌ、ロンドンにはテムズ、ニューヨークにはハドソン川とイーストリバー。しかし、みな大河ではない。川幅もさほどではない。一番規模が小さなリスボンを流れる川が海のよう、というのも面白い。

少し場所を移動する。
それにしても、テージョ川は広い。

中央の建物に少し近づこう。
建物の色は、白やピンクや黄色、といった淡い色。その屋根は一様に赤(正確に言えば、レンガ色であるが)。晴れ渡った空と澄みきった空気に、よく似合う。

帆は張られてはいないが、この5本マストの白い船、漁船や貨物船ではない。客船だな、おそらく。
どこへ行くのだろう。