パリ+リスボン街歩き (56) 国立古美術館。

大航海時代、多くの船乗りが領土と富を求めて船出したベレン。発見のモニュメントやジェロニモス修道院を見た。
ジェロニモス修道院など、ヴァスコ・ダ・ガマが切り開いたインド航路から生み出された香辛料貿易の富で造られたようなものである。
さてと、来る時には見過ごしてしまった国立古美術館へ行こう。
また、市電の15番線に乗って行く。
国立古美術館、市電の線路のすぐ横にあるはずなのに、来る時には見過ごした。そのようなものは見えなかった。また乗り過ごすのも片腹痛い。で、市電の停留所で、親切そうで知的水準もそこそこ高そうな人を探した。
いました。30前後の女性。親切に教えてくれた。もちろん、ポルトガル語ではなく。
行く時には分からなかったはずだ。国立古美術館、こんな所にあった。

国立古美術館、道路に面した建物の上の方に建っている。

このような階段を上っていく。
これじゃ、市電の窓から見ていても分からない。

坂の階段を上っていく。
国立古美術館、次第に見えてくる。

さらに、坂の階段を上がっていく。
と、下の方にテージョ川が見える。このあたりの川幅は広い。

国立古美術館に着いた。
これは、国立古美術館の上部の右の方。

こちらは、正面入口から左の方。

入ってすぐ、この椅子がある。
万事、モノ減らしに取り掛からなくてはならない身、今は、本の類もできるだけ買わない。我慢している。しかし、この国立古美術館の図録は求めた。なかなかユニークな美術館だから、つい。
その図録には、この椅子について、こういう記載がある。
<アフォンソ五世を物語る儀式用の肘掛け椅子>、と。アフォンソ五世、1438年に生れ、1481年に死んだそうだ。因みに、<この椅子が作られたのは1470年から1475年の間で、ポルトガルの家具の古い作例の一つである>、とも記されている。
そうでありますか。私ごときが言うもおこがましいが、とても味のある椅子である。

こういう家具もいろいろ展示されている。

これは、チェスト。蓋付きの収納箱。
蓋の裏に描かれた絵柄が面白い。どういう故事来歴を持つチェストであるかは、知らないが。
リスボンの国立古美術館、明日も続ける。