葛西臨海公園水族館(続き)。

思えば、水族館へ行ったのなど、子供が小さい頃、恐らく30年近く前。池袋のサンシャインの上の水族館へ行って以来。今も小さな子供たちやその親御さんたちは多い。
夏休みとあってか、小学生坊主やお嬢ちゃんたちも多い。

この坊主どもやお嬢ちゃんたちは、自分たちで語らって魚たちを見に来ているのであろう。
私たちは、ジイさんが合い語らって魚を見に来ているのだが。

この岩のような魚、オニダルマオコゼと書いてあった。”近づくな!キケン”、とも。

これでも魚である。リーフィシードラゴン。
リーフィ、つまり、葉っぱのような、シードラゴン(海のドラゴン)。

イソギンチャクの花畑。
カラフルな花びらのような触手、<なぜこのようにカラフルなのかは、未だ謎だそうです>、という説明があった。

タカアシガニ。
より近づくと、踊っているようにも、ケンカをしているようにも。

これは、オセレイテッドアイスフィッシュ、という名の魚。世界初公開だそうである。
昨年8月、南極でナンキョクオキアミ操業の際、一緒に採集されたもの、と説明にある。

こういう魚だそうである。珍しいんだ。

大きな水槽にマグロが泳いでいる。
鮨屋や魚屋、スーパーなどでは、本マグロと呼んでいる魚、クロマグロである。

10分ばかりの飼育員による解説を聞いた。
この水槽には、約350匹のクロマグロがいる、という。最も大きなものは、体長1.6メートル、体重85キロだそうだ。しかし、最大級のクロマグロは、体長3メートル、重さ400キロにもなる、という。飼育員、将来が楽しみ、とも言っていたな。

時折り、こういう質問があるそうだ。
「マグロが死んだらどうするのですか? 食べるのですか?」、という質問が。何しろ、本マグロだからなー。
案の定、食べるなんてことはしていない。まず解剖をし、死因を調べ、以後の飼育に生かしていく、という。その後、焼却し、遺灰は植物の肥料として使われるそうだ。なるほど、だな。

ペンギンもいた。
この暑いのに気の毒だな、と思ったら、チョクチョク水の中に潜っている。泳ぐの、ヤケに速かった。

そう言えば、水族園の出口に近いところに、こういうボードが掛かっていた。
ここのフンボルト・ペンギンの337号(各個体には、識別番号がふられている。ワッカが取り付けられている)、今年3月3日に脱走した。幾つもの変転があり、5月24日に行徳橋の近くで捕獲された。
”お帰りなさい337号”のボードもある。”337号の愛称、サザナミに決まりました。語呂合わせでありますが”、というボードもある。

サメやエイに直接触ることができるコーナーもある。

東京湾の泥干潟を人工的に作り出したところもある。
自然の泥干潟、減っているそうだ。葛西臨海公園の水族園では、人工的な泥干潟で、トビハゼの養殖に成功したそうだ。
まだ、”水辺の何々”というところはあったが、もう十分。1時間半も魚を見ながら歩いていたのだから、もう十分だ。疲れた。4時すぎ、外へ出た。
外へ出たら、強烈な陽射しであった。もう打ち上げにしよう。早くどこかで一杯飲もう。
ところが、葛西臨海公園の近辺には、居酒屋ばかりか飲み屋に類する店はまったくない。江戸川、葛飾両区のエキスパートS.Hは、バスで西葛西へ出れば居酒屋がある、という。
じゃあ、そこへ。
その前に、駅前へ行ったら、その前の噴水で子供たちが戯れていた。一昨日のブログに載せた、私が、”希望”を感じた、噴水の中の幻想的な子供たちの姿。
バスで西葛西へ出、居酒屋へ入った。ビールから焼酎へ。
その店で、S.H.から写真集を貰った。A4版横づかいの写真集である。はやしさだよし著『ウォーキングで見つけた 江戸川区50景』。
この写真集、手作りの一点もの。一点しかない私家版である。
江戸川区と葛飾区、2区限定のエキスパート・S.H.・はやしさだよし、自らのホームページで江戸川、葛飾両区の隅々まで歩いているが、先般からは、一点ものの本を作る、ということにも触れていた。
そのHPに、和綴じの書を作る様子を記してもいる。使用する紙、本文と表紙の紙質。初めは目打ちで綴じる穴を開けていたが、それは厳しい作業。その内、電動ドリルを使えば、と思い至り、そうしたらどうこう、と。
そのような試行錯誤の末の一冊、ありがたく頂戴した。
はやしさだよしの「江戸川区50景」、葛西臨海公園の光景が2つ入っている。
”ウォーキング・メモ”と題するネームのページには、はやしさだよしの手になるこういう記述がある。
<江戸川区の最南端。・・・・・東京湾が一望できる。・・・・・遠くには都心の高層ビルや、東京ゲートブリッジが、近くには東京ディズニーランドが見え、天気の良い日は富士山も見える>、という記述も。
その記述、はやしさだよしから貰った一点ものの書の中にも。