国を代表している君たち、竹島問題を知っているのか。

こんなこと触れなくてもいいか、と考えていた。日韓戦のことである。
しかし、先ほど、今日未明のロンドン五輪サッカー男子3位決定戦の後、勝った韓国選手が、”独島は我々の領土”、というボードを掲げた、ということを知った。
触れざるを得ない。あえて触れる。
昨日午前、韓国の大統領・李明博、竹島に上陸した。

残りの任期が少なくレームダック状態の李明博、賭けに出た。禁じ手の竹島上陸を敢行した。
マイナスにはならない、と踏んでのことであろう。李明博、領土と環境を守る、と言っている。環境は、付け足しであろう。
何しろ、竹島、韓国が実効支配しているから、どうにもならない。日本は、駐韓大使を召喚、国際司法裁判所への提訴を検討する、と言っているが、今までと同様、韓国側は、提訴に応じぬ、という態度を貫くようだ。
そういうことがあり、その日の日韓戦である。
国を代表する者としては、絶対に勝たねばならないであろう。


しかし、テレビの画面は、こう流れた。
日本、2−0で敗れた。

1点目は、前半38分。
日本のゴールキーパー・権田修一、横っ飛びに飛んだ。ややブレているが、中央のピンクが権田修一である。

2点目は、後半12分。
ピンクのユニフォームの日本のGK・権田修一、やはり横っ飛びに飛ぶが、ゴールを決められる。

前後半90分が経った。ロスタイムは3分。
日本、ディフェンダーも攻め上がり、パワープレーをかける。ゴールキーパーの権田が前線へ攻め上がる場面もあった。
しかし、ゴールは遠かった。

試合は終わった。日本は敗れた。
日本の多くの選手、ピッチにへたりこんでいた。この選手は13番、ディフェンダーの鈴木大輔か。
考えてみる。今日のサッカー日韓戦を。
韓国大統領・李明博が竹島に上陸した。その同じ日である。負けることが許されるのか。許されるはずがない。
しかし、また、考えた。
U22、つまり、22歳以下の日本人選手、李明博が竹島へ上陸したことを知っているのか、と。第一、彼ら、竹島問題を知っているのか、と。
竹島、1905年(明治38年)日本へ編入された。1910年(明治43年)、日本は韓国を併合した。1945年(昭和20年)、日本は太平洋戦争に負けた。韓国は、独立を勝ち取った。1952年李承晩ラインが引かれ、翌1953年、韓国は竹島に守備隊を派遣、実効支配を積み重ねている。
私が危惧するのは、若い日本人選手、竹島問題を知っているか、ということである。試合後の彼らのコメントを聞いていると、竹島のことなど思ってもいない。恐らく、知ってもいない。
韓国選手は、竹島(独島)問題、知っている。しかし、日本選手は、この問題を知ってはいないように見受けられる。
知っていれば、やすやすと負けることなどできないはずだ。
国を代表する競技、技術のみを競うものではない。過去の歴史から引き継いだ、現在の立ち位置を競うものでもある。
痛みを伴うものもある。しかし、その痛みに向かい合うことも求められる。

バレーボール女子、1、2セットを取り、3セットも25対21で取る。韓国に勝ち銅メダル。

その後、日本の選手とコーチ、コートに倒れこむ。

ロス五輪以来、28年ぶりの銅メダル。

接戦であった。だが、最後は抑えて、勝利をものにした。
日本、25−22、26−24、25−21で、韓国に勝つ。
サッカーほどのインパクトはないが、一矢報いた。