パリ+リスボン街歩き  (51) アヴェ・マリア。

パリの中心はシテ島だ。そもそも、パリのこと初めはシテ島であり、地図の上でも、まあ中心。
そのシテ島にあるサント・シャペル、できたのが1248年だというから、まあ古い。パリというより、フランスの重要な建造物である。

そのサント・シャペルを使い、さまざまなコンサートが催されている。ここに出ているようなものだ。
ここに出ているものの左から二つ目の下のコンサート、パリ滞在中に行き会った。何日か前、シャンゼリゼのFnacでチケットが買えたこれである。

オペラ座のメゾソプラノが歌う「アヴェ・マリア」。4月と5月に3回のコンサートが開かれる、とある。
シューベルト、バッハ、グノー、ビゼー、カッシーニ、モーツァルト、その他の人の手になる”アヴェ・マリア”乃至それにまつわる曲が歌われる。
ただ、このオペラ座のメゾソプラノの名前が難しい。何と読めばいいのか。Ghislaine Roux、ギィスラン・ルーとでも言うのかな。堂々たる歌い手であった。

サント・シャペル、日中は中の見学が許されている。ここは、夕刻には閉まるその入口。コンサートへの人は、50メートル先の入口へ、と。

上の方に尖った塔が見える。これが、サント・シャペル。
この門は、最高裁判所の門なんだ。サント・シャペル、その横にある。ここを入って行く。
なお、サント・シャペル、世界遺産ということばかりじゃなく、フランスの大事な宝のひとつ。入る時には、空港と同様の金属探知機によるチェックがある。

サント・シャペルに入る。
音に聞こえたステンドグラスが迎えてくれる。
中央の、手にパンフレットを持っている女性が案内してくれる。
席は、左右それぞれ5つずつ、1列10人。それが10列か11、2列。100人か多くても120人程度。
私は44ユーロの最上席を買った。前から1、2列目が最上席だそうだ。3列目から7,8列目ぐらいは33ユーロの席。一番安い27ユーロの席は、その後ろの4、5列の席。
既に来ている人もおり、私は2列目の中央に座った。前には、白髪の女性が座っていた。
しかし、この程度の数だと、44ユーロであろうと、33ユーロであろうと、27ユーロであろうと、さほど変わりはないな。

後ろを振り向くと、大きなバラ窓。サント・シャペルだ。

伴奏の弦楽四重奏のメンバーが入ってきた。ヴァイオリンが2本、それに、ビオラにチェロ。
左の第一ヴァイオリンの男がリーダー。彼が、進行を取り仕切る。

オペラ座のメゾソプラノ、ギィスラン・ルーが登場、”アヴェ・マリア”を歌いあげる。
カッシーニの「アヴェ・マリア」、ヴェルディの「アヴェ・マリア」、シューベルトの「アヴェ・マリア」、サンサーンスの「アヴェ・マリア」、グノーの「アヴェ・マリア」、と。
そればかりではない。バッハ、モーツァルト、ビゼー、・・・・・などの”アヴェ・マリア”にまつわる曲が歌われた。堪能した。

歌い終わったギィスラン・ルー、弦楽の4人にも拍手を、と。

シャペルを出ると、ギィスラン・ルー、CDを並べた前にいる。彼女の「アヴェ・マリア」のCD、収録曲は、その日のプログラムとほぼ同じ。1枚20ユーロ。
私も1枚求めた。ギィスラン・ルーのサインと共に、去年生まれた孫娘の名前を書き添えてもらった。
孫娘へ、最初にCDを贈った男は、私になった。
孫娘には将来、何人もの男から、CDや本を贈られる女の子になってほしい。