パリ+リスボン街歩き  (21) モンマルトル。

モンマルトルは丘である。そこそこ高い。その麓には、3路線のメトロが通り、8つの駅がある。
どこから丘に登るかは、それ以前にいた場所による。そこから、どの路線が早く行けるか、ということによって。今回は、4号線のシャトー・ルージュ駅で降りた。モンマルトルの東側。

この写真には、15〜6人の人が写っている。メトロのシャトー・ルージュの駅を出た所である。
よく見ていただくと、あることに気づくはずである。ここに写っている人、すべて黒人なんだ。これを撮ったすぐ後、横の方にいた数人の黒人の若者に怒鳴られた。「写真をとるな」、と。
アラブの国、アフリカ、アジア、フランスは多くの植民地を持っていた。昨日のペペ・ル・モコが逃げこんだアルジェリアもそう。それらの国々から、多くの人が移民として入っている。
今、さまざまな移民問題が起こっている。元々のフランス人との摩擦もある。特に、いわばネイティヴ・フレンチの弱者と移民との仕事の奪い合いがある。だから、移民排斥の動きも、当然起こる。しかし、移民には移民の立場がある。
この近辺は、アフリカ系移民が多い地域のようだ。状況に敏感な若者の中には、”オレたちを、物見遊山の目で見るな”、という思いが強い男もいるであろう。失礼の段、お許しを、だ。

モンマルトルの丘、このような坂道を登って行く。

階段の上に見えるのは、サクレ・クール寺院。

ふり返ると、下の方はこのよう。

サクレ・クールの前からパリの町を見下ろす。
よく見ると、パリのすべてが見えるくらい。

テルトル広場である。以前に較べると少なくなったが、似顔絵描きはまだまだいる。
この日は、終日雨が降ったりやんだりしていた。

こちらのカフェでは、小さな庇の下でカフェを飲む男たちがいる。雨に濡れることは、さほど気にしない。
左の方の囲いの中は食堂である。私たちは、そこで昼飯を食った。

雨も降り、とても寒い日であった。
食堂の中、電気ストーブがついていた。この写真の丸い円盤のように見えるものがそれである。ここには3つある。

帰りは、来た時と反対側の方に降りた。
このような道を降り、

このような道も下り。

向こうにメリーゴーラウンドが見える所に出た。
メリーゴーラウンド、パリの町のあちこちで見かける。町中で現役。

その向こうには、メトロの駅がある。12号線のアブッス駅に出た。

アブッス駅のメトロの入口、鉄とガラスで造られたアールヌーボーの作品だ。