葛飾柴又。

「わたくし生まれも育ちも江戸川区小岩です」、という男に連れられ葛飾柴又へ行った。ひと月近く前の2月下旬、まだ本格的に寒いころ。

葛飾柴又、もちろん初めてではない。何度か行っている。
しかし、この日案内をしてくれた小岩生まれの男、生まれ在所の江戸川区とお隣の葛飾区に関しては、驚くほど詳しい。1日に少なくとも2時間、江戸川区と葛飾区の両区を縦横に歩く、という。文字通り、タテにヨコに歩く。南から北へ、東から西へ。街道沿いに、川沿いに。
京成金町駅で待ち合わせ、柴又まで歩いた。1キロもない距離だが、柴又街道を縫うように。柴又に八幡神社があるなんて、この男の案内がなければ知ることはなかった。多くのことを教わった。

柴又駅前の寅さんの像。
台には、山田洋次のこのような言葉が書かれている。
<寅さんは損ばかりしながら生きている 江戸っ子とはそういうものだと 別に後悔もしていない ・・・・・ そんな無欲で気持ちのいい男なのに なぜかみんなに馬鹿にされる ・・・・・ ごめんよさくら いつかはきっと偉い兄貴になるからな ・・・・・ 車寅次郎はそう念じつつ 故郷柴又の町をふり返るのである>、と。 

柴又帝釈天の二天門。

本堂。帝釈堂っていうのかもしれない。ウィークデイの昼間にしても、人は少ない。

境内、この程度の人だもの。

この上に「寅さん記念館」。”らしい”幟。

山田洋次の文章・「寅さんと柴又と」は読めるでしょう。
「寅さん記念館」のパンフレットには、<葛飾柴又は日本人の心のふるさと>、とある。

”おーれがいたんじゃ”って声が聴こえてきそう。すぐ右手は、”くるまや”のセット。
中へ入って行くが、それは明日。