一本松(続き×3)。

陸前高田の高田松原、かっての姿。今、1本を除き、7万本が消えた。

震災の前日、10日のTBSテレビ「報道特集」の映像から。

陸前高田の将来像、こう描いている人たちがいる。
右手には、大津波で流された三日月状の高田松原も描かれている。高田松原なくして、陸前高田はあり得ない、ということのようだ。それはいい。しかし、その後ろには田畑が広がり、高台には洒落た住宅が立ち並ぶ構図。私には、遊園地のように思われる。

子供の描いた絵には、このようなものもある。
手前には、やはり松林。高田松原だ。その後ろに風車が並ぶ。津波も恐いが、原発も恐い。子供たち、風力発電にしたらいいのに、と思っているのだろう。その後ろの高台にシャレた家々。空には、UFOか宇宙船が浮かぶ。

いずれにしろ、その内、こういうものが築かれる。
防潮堤だ。その高さ、10メートルなのか20メートルなのか、或いは、より高いものなのか。

陸前高田の一本松からのLIVE映像、このような絵も映し出した。
防潮堤を描いた絵である。その中ほどに、このようなことが書かれている。中央部の白く見える所だ。

読むことができるかもしれないが、念のため、記す。こういうことが書かれている。
<まず地しんがあったら高台にひなん、このうしろのぼうちょうていにたよらずひなんしろ。10年前ことをおもいだして。2021年3月11日 陸前高田市>。
かなが多く、助詞が不完全であるところに、より切迫感がある。
10メートルであろうと20メートルであろうと、堤防の高さにかかわらず、地震があったらまず高台へ。このこと大原則。陸前高田では、子供たちでも共通認識となっているようだ。
一本松、また、高田松原の復活と同様に。