一本松(続きの続き)。

この11日、日本中のあちこちで追悼、また、鎮魂の催しが持たれた。長野の善光寺では、4体の地蔵菩薩の開眼法要も行なわれた、という。今日昼前のフジテレビの映像。

「高田松原を未来に 地蔵に込めた思い」、善光寺での震災一周忌法要。

4体の地蔵菩薩を彫ったのは、東京芸大大学院で学ぶ4人の学生。いわば学生仏師だ。
彼ら、こういうことを言っている。

陸前高田の7万本の松原、この1本松を残しすべてなくなった。しかし、津波で流された松の木、さまざまに生かされている。とても寒い頃、大船渡のスーパーでは、倒された高田松原の松の木から作られた念珠を見た。
11日に善光寺で開眼法要が営まれた4体のお地蔵さまも、倒され流された、高田松原から掘り起こされた材を使っている。

4体の内、1体は善光寺に安置し、残り3体は、陸前高田市へ、とのこと。
陸前高田、住民の8%が一瞬の内に亡くなった。1年前、100人に8人の姿が消えた。

半端な数ではない。何をもって測ればいい。そもそも測ることができる物差しはあるのか。形而上学的な何らかのものが求められる。お地蔵さまなど、とてもいい。

地蔵菩薩、間口の広い仏さまだから。