禁煙チャレンジ、ブログ休載。

タバコとの付き合いは長い。高校の頃からだから50年を超える。
若い時、長く結核療養所に入っていた時も吸っていた。結核の治療、大気、安静、栄養という時代ではなくなり、パス、ヒドラ、ストマイという化学療法の時代になっていたこともある。隠れて吸われ、火事を出されるのを、病院が恐れていたこともある。構内に喫煙所があった。
二度目の入院では、左肺の一部をすっきりと切除した。三度目がないように。その一週間くらい後には、見舞いに来た友人から一本もらい吸っていた。「縫い目から煙が出るかな」、なんてことを言いながら。もちろん、煙は縫い目からは出ず、口から出た。
後年、癌細胞が見つかり、胃を切除した。退院時、医者から言われた。「もうタバコはやめなさい」、と。「そうですね」、と返事をしたが、退院したら旧の木阿弥。
何があろうと、ずっとタバコを吸い続けてきた。メシ同様。時には、それ以上。
だから、今さら、自らのために禁煙をしようなどとは考えない。しかし、拠無い事情が生じた。やめざるを得なくなった。
間もなく孫が生まれる。そのこと自体はだいぶ前から解かっており、私も嬉しい。喜んでいる。ところが、ふた月ほど前、カミさんからこう言われた。「孫ができたら、タバコは厳禁。あかちゃんがタバコの煙なんか吸ったら大変。家の中、全面禁煙」、と。
己のことなどどうでもいいが、孫のためとなると、どうでもいいと言うわけにはいかない。50年超の付き合いのタバコをやめることにした。
近所の禁煙外来へ行った。私の一酸化炭素濃度の値を見た医者、ヒェー、という声を出していた。そりゃそうだろう。50年以上も煙を、せっせせっせと肺の中へ入れていたのだから。先月末から薬を飲みだした。
喫煙は、ニコチン依存症という病気である。だから、薬で治す、という論理であり、そういう仕組み。薬、よく効く。一週間後には、まったく吸わなくなった。それから5日経つ。これを12週間続ける。
チャンピックスという薬、とてもよく効く。しかし、それだけに、副作用のようなものもある。人によるのだろうが、私の場合は、胸やけというか、気分が悪くなる。頭も少しボーとしたような感じがする。眠気がすることもある。
愚にもつかぬものだが、このブログ、始めてから2年4か月余となる。800回を超えた。留守をする時と病気の時以外は、毎日キーを打ってきた。しかし、今後3か月程度、薬を飲みきるまでは、一応お休みとする。一週間か10日に一度程度、気分のいい時には、書くこともあるかもしれないが。