8月6日。

広島に原爆が投下されて66年。この日は、早く起きる。
8時15分、NHKの中継に合わせ黙祷。おそらく、今上天皇も。

夜、NHKの広島がらみの番組、幾つか観る。
「活かされなかった極秘情報」では、陸軍特種情報部が、事前に、米軍の特殊任務をおびているいる、小編成の飛行隊の動きをつかんでいた、という。V675なる周波数の電波。
昭和20年8月6日にも、テニアンの米軍飛行場からの通信をつかんでいた。上にあげたが、活かされなかった。広島上空、偵察機が去った後、警戒警報は解除された。地下にいて助かった学徒動員の女子学生、「警戒警報が出ていれば、多くの人が助かった」、と語る。

広島上空の気象状況を測定した偵察機が去った後、原爆・リトルボーイを積んだ爆撃機・エノラ・ゲイ、現れる。

8時15分、上空600メートルで原爆炸裂。14万人が殺された。

よく知られた一枚。
火傷と言えるのか、この状態。もはや、炭化している。原爆というもの、この皮膚に。



広島、長崎、ビキニ、福島、これだけ、4度も核被害を受けた国はない。日本のみ。日本のアイデンティティーとも言える。
脱原発も選択肢のひとつであろう。しかし、その議論だけが原子力問題ではない。核兵器の廃絶は、もちろんのこと。だが、それだけでもすまない。
原子力、核兵器と原発だけではないはずだ。さまざまな分野に応用されるはず。単なるエネルギー源としての原子力としてばかりでなく、原子力の根幹を究めていく、そういう基礎研究をすすめるのもいいのじゃないか。
4度も核に泣かされた日本でしかできない研究、日本であるからこそできる研究を。日本のアイデンティティーとして。
私には、その具体例は解からない。しかし、100年計画とは言わず、せめて2〜30年ビジョンとして。日本、見直されるに違いない。
もちろん、原子力とは一切関わらない、ということを国是とする、というのもひとつの見識。それはそれでいいのだが。