桜狩りの道すがら(2) 辛夷。

「本当の無所属」の若い男、落ちた。100票ばかり足りなかったようだ。基礎票、足場のない徒手空拳、地方議会選に於いても難しかったようだ。
次ぎの市議選までの4年間、彼はどうするか。飯も食わねばならないだろうが、歯を食いしばり、辻説法をするのじゃないか。若さにまかせ。まだ若いのだから、それがいい。若いうちこそ、花である。
で、桜狩りの道すがらの今日の巻。辛夷。
こぶし、木筆とも書くようだ。
私の近辺では、今月初め、桜と同じころに咲き、1週間ほどですべて散ってしまった。
辛夷と木蓮、ちょっと見にはよく似ている。山歩きをしているHに尋ねたら、「これは辛夷」、とのことだった。手ごろな木もあったのだが、この写真のものは案外大きな木。白い花をビッシリとつけていた。
”こぶしさく〜 あのきたぐにの〜 きたぐにの〜は〜る〜”、という千昌夫の歌は、アジア、特に中華文化圏では大ヒットソングとなったようだが、その辛夷なんだな。

「北国の春」なら、もう少し小ぶりで根元から写っている写真の方がよかったか、やはり。その方が、北国の哀感があって。
「田打桜」とか「種まき桜」の別名があるそうで、農作業の目安となっていた花だそうだし。

農作業とは、まったく関わりのない近所の辛夷、白い花を全面につけている。

近寄ると、やや縮れた6弁の花。中心部がやや赤い。この木は、マッスの方がいいな。
それよりも、今も厳しい状況が続く東北各地、ちょうど今ごろ、辛夷の花が咲いているのではあるまいか。
     わが山河まだ見尽さず花辛夷     相馬遷子