1.5等国の意識を。

サルコジが来て菅と話し、昨日来たアレバのCEOは海江田と話した。共に、今回の事態に対し、どのような支援も行う用意がある、と約した。
原発推進は、フランスの国策。原発プラントは、フランスの主要な輸出品である。福島第一原発の今の事態、日本にとっては国家危急の時であるが、フランスにとっても、その度合いは違え、危機感は同じ。アレバのCEO、我々には、チェルノブイリの、そして、スリーマイルの事態の知識の蓄積がある、とも言っている。助けてもらうことである。縋らなければならない。
昨日、少し気になっていることがある、と書いた。米軍の原子力専門部隊450人が待機している、という朝日の記事。防衛省が話しているが、それがどうなったのか、と記した。今日、防衛省の統合幕僚長が、米軍の放射線管理の専門部隊140人が派遣される、と発表した。
このこと、アメリカから申し出があったのは、たしか、20日か21日。それから10日ばかりになる。アメリカとの間でも、話を詰めるのに、10日はかかっている。遅いが、今回の事態が収まるまで、文句は言わないことにしている私は、ただ、よかった、と思う。
しかし、今日のニュースの中に、こういう記事を見た時には、気持ちを抑えるのに、少し時間がかかった。
ドイツから、原子炉の修復や汚染物質の除去に使用できる、遠隔操縦のロボットの提供の申し出があった、という記事。
実は、放射線の濃度の高いところでの作業、命を賭して闘っている男たちがいるが、ロボットが使えないのかな、と思わないではなかった。しかし、ロボットの話を聞かないのは、やはり、そのような都合のいいロボットはないのだろう、と思っていた。
しかし、ドイツからそのようなロボットの提供支援の申し出がある。たしか、以前、フランスからもロボットの話はあった。東電、断わったようだが。何らかの理由はあるのだろう。その時は、そうか、と思っていた。しかし、フランスのみならずドイツからもロボット支援の申し出のことを知り、平穏な心ではいられない。
多くの日本人、日本はロボットの分野でも先端を行く、と思っていたのじゃないか。私も、そう思っていた。ところが、どうもそうではない。アメリカは別にしても、フランスやドイツにも後れている。このこと、よく認識しなければならない、と考える。
ロボットに関しても、仏独の申し入れ、受け入れるべきだろう。
それよりも、今、日本がG8の一国であるのは妥当であるが、アメリカのみならず、フランスやドイツにも後れている国であること、改めて認識する必要がある。
66年前、マッカーサーは、日本人は4等国民である、と言った。その後、2〜30年して、日本人は1等国民であり、日本は先進国である、との意識を持った。今、それが揺らいでいる。少なくとも、1等国ではない。1.5等国程度の国である、との意識を持つことが求められている。
そう思えば、気も楽だ。仏独のロボットも受け入れればいい。