炉心も、消えてくれ。

今日、東電の会長が初めて会見し、謝罪した。福島第一原発1〜4号炉の廃炉にも言及した。
その東電、一昨日、フランスの原子力産業複合企業のアレバに支援を求めている。今夜、アレバのCEO、来日した。明日には、サルコジも来日する。
今、世界の原発大国は、米仏日。中でもアレバは、原発に関してはトップ企業だという。さまざまな事態に対する蓄積は多い、という。東電の要請、遅いが、助けてもらうことが肝要だ。福島第一原発の事態のこれ以上の悪化、アレバにとっても、フランスにとっても、一大事。今後の事業展開、国策にとってのダメージは大きい。全知全能をかけて、取り組んでくれるだろう。
5日前、アメリカの支援について触れた。その日のNHKの番組では、”ともだち作戦”、と名付けられたこの支援の参加兵士の数、13000人となっていたが、今では、その数、18000人を超えているそうだ。ありがたい。
少し気になっていたことがある。NHKが報じる2日前、朝日がこのアメリカの支援作戦を大きく報じていた。その中に、米軍の原子力専門部隊450人が待機している、日本側、防衛省と協議している、ということが記されていた。
この450人に及ぶ原子力専門部隊の派遣、日本は要請したのかどうか。その少し前から、テレビをあまり見なくなった私、その後どうなったか知らないが、もしまだなら、助けてもらうべきだろう。米軍の原子力専門部隊、ハンパなものじゃない、と考える。
哀しいかな、私にできること、限られている。
節電をすること、寄付をすること、買占めや、東北、北関東の野菜を買い控えしないこと。過剰な反応には、加担しないこと。そして、あとひとつは、さまざま問題はあるが、二次情報で批判をしないこと。一般のメディアばかりでなく、ネットの世界、批判ばかりをしているものが多い。そんなこと後回し、という基本姿勢をとることにしている。これらのことのみを実行する。
今は、原発の抑えこみと、被災者への支援のみに限る時期。乱暴に言えば、他はどうでもいい。
だから、この10日ばかり、昼間は、ほとんどテレビを見ない。夜も、昨日は、サッカーを見たが、あとは必要最少限のニュースのみ。それだから、散歩によく行くようになった。今日も、夕刻行った。
近所の公園へ、桜の様子を見に。


何日か前に見た時よりは、蕾、膨らんでいる。
それでも、一番膨らんでるな、と思われるものでもこの程度であった。東京では開花宣言が出されたらしいが。
思えば、去年の今日は、目黒川の桜を見、近場の旧友・Sの家で、古くからの仲間と宴会をしていたのだが。仲間内の連絡係りを務めてくれているIからの連絡はない。I、どうする? 今年は?

あちこち公園の中を歩きまわり、フト気付くと、後ろの方に夕日があった。

この公園、2〜30メートルほどの小さな丘になっている。
夕日を見るため、そこを上がった。桜木の間に、お日さまがある。

その夕日に近づくと、お日さまの周り、燃えるように赤い。
どういうものかは知らないが、原発の炉心を思った。

夕日、思うより速く落ちていく。

低くたれこめた雲の中へ少しずつ入っていく。

こういうように。

だんだんと。

雲に隠れたお日さま、薄くなっていく。

その内、お日さま、まったく姿を消した。
残ったのは、キレイな夕焼けの空のみ。とても美しい。
福島第一原発の炉心も、このように消えてくれないか。そう願う。