イルミネーション。

昼、縁深い人との約束があり、極上の会席をご馳走になりながら、2時間ばかり歓談。
昼の酒は効く。別れた後、やや長時間、喫茶店で休む。
夕刻、昨日から点灯されたという表参道のイルミネーションを見ようか、と思い原宿へ。原宿から青山通りまでの表参道、約1キロ。灯は入っていた。

原宿駅近くの陸橋から見た表参道。

表参道は、ケヤキ並木。153本あるそうだ。

表参道ヒルズの前には、こんな電飾のツリーがあった。
中から小さな女の子が出てきた。ツリーの中には入ることができる。お母さんがケイタイで、この子の写真を撮ってたんだ。

ヒルズ内のツリー。
側には行かなかったが、いかに電飾とはいえ、やけにハードエッジなツリーだな、と思っていたら、その内、色が変わった。暖かみのある色に。時間をおいて、色を変化させているようだ。

表参道、153本のケヤキ並木に、今年は、90万個のLED電球が使われている、という。なかなか美しい。

2週間ほど前、銀座に行った折り、私は、「銀座のイルミネーション、”つつましやか”なものであった」、と書いた憶えがある。
銀座中央通りのイルミネーション、たしかに、そのようなものであった。
しかし、表参道のイルミネーションは、”つつましやか”ではない。イルミネーションというもの、並木に左右される。表参道の場合、ケヤキの並木が続くというところに、その効果が表れているいる。
表参道、そう大きな通りとはいえないが、ケヤキ並木の続く通り。そのクリスマス・イルミネーション、海外のそれに、そう引けを取るものではない。

3年前のクリスマスの頃、私は、ベルリンにいた。
写りが良くないが、これは、2007年のクリスマスの頃のウンター・デン・リンデンのイルミネーションである。ウンター・デン・リンデンは、菩提樹の並木道。
ウンター・デン・リンデン、ブランデンブルク門から博物館島の方へ、表参道よりは長いが、2キロばかり続く。とても広い通りである。通りの中央には、遊歩道というより、広場に近い広い道がある。途中には、国立歌劇場や歴史博物館などの重厚な建物が並び、突きあたりはベルリン大聖堂。
しかし、暗くて、重い。華やかさでは、表参道の方が、ずっと上。

3年前の暮には、パリにいた。
これは、2007年暮のシャンゼリゼのイルミネーション。突きあたりに見えているのは、凱旋門。

これは、逆方向を撮ったもの。
シャンゼリゼも広い。道幅は、70メートルある。凱旋門からコンコルド広場まで、約3キロ、真っすぐに走っている。シャンゼリゼの並木は、もちろん、マロニエ。そこに、青白いLED電球が付けられている。
シャンゼリゼのイルミネーション、まあ、たしかに見応えのあるものではあるが、”オッシャレー”、という点では、表参道の方が”オッシャレー”である。通りの長さも短く、道幅も狭く、規模は小さいのではあるが。

今日の表参道のイルミネーション。
ウンター・デン・リンデンよりも、シャンゼリゼよりも、”オッシャレー”で、”小粋”である。