やはり、そうか。

政権党の代表選である。、一応今の政界では、がっぷり四つの横綱同士の取組みだった、と言えよう。
20年少し前、47歳で、当時磐石の政権党・自民党の幹事長につき、20年近く前、50歳で、本人が望みさえすれば、自民党総裁、つまり、総理大臣にもなれた男。その男が、なぜ今、68にもなり自ら総理になろう、と思ったのか。その間、何人もの男を総理の座につけているのに。常に、蔭で操ることに徹してきたのに。なぜか。
歳をとったからだ、と言えよう。本人は、折角作った民主党政権、そのリーダーの成すこと、国の為にならない、と思っている。日本の今の政治状況、経済状況、菅直人に任せるわけにはいかない、と。
案の定、菅直人が勝った後、為替相場は、円高ドル安に振れた。ニューヨークでは今、82円90銭台にまで円は上昇している。もし小沢が勝てば、円売りドル買いへの単独介入もあり得る、という恐れが、菅ではそんな乱暴なことはしやしない、とマーケットは読んでいる。何のかの、と言っても、輸出立国の日本、厳しくなる。
今回の小沢一郎、その言葉に迫力があった。政治生命ばかりか、一命を賭ける、と語っていた。しかし、今の世界の経済情勢、日本一国の単独介入が成功するとは言えない。ギャンブルだ。また、小沢が言っている、約束したマニフェストは約束通り、というのも、歳入の少ない中、無理がある。国債の乱発となり、これもギャンブル。また、対米関係も緊張が高まろう。これも、ギャンブル。
さらに、小沢が今までに行ってきたこと、また、その手法には、さまざまヤバイことが多くある。それでも、なお且つ、今日の結果に、「やはり、そうか」、と思うところがある。民意なるものから見て、妥当な結果なんだろうが、と思いつつ。
何故かな。同年代だということもあるのかな。
敗れた後の小沢一郎、一兵卒になって、と言っている。だが、これには首肯できない。暫くの間、菅直人がやるのは仕方ないが、その後は、若い連中に任せるのがいい。民主党にも人材がいないわけじゃない。案外いる。
小沢一郎は、もう身を引いた方がいい。時は流れた。もう70に近いんだから。水沢に帰って、本でも読んでいる方がいい。