県、または地方。

高校野球決勝戦を観る。この夏の大会を観るのは、この試合が初めて。甲子園、暑そう。
沖縄の興南対神奈川の東海大相模の一戦。両チームともエースが素晴らしいらしく、ずっと連投で勝ちあがってきた、という。ということは、今日あたり打撃戦、点の取り合いになるんじゃないか、と思っていた。
しかし、予想に反し、ワンサイドゲームとなり、興南が二桁得点で圧勝した。こういうこともある。場合によっては、逆のケースもあり得るのだから。しかし、終戦後65年目の節目の夏、沖縄のチームが全国優勝するのは、意味がある。こんなことを考えるのは、私だけかな。
それはともかく、いや、そんなことよりも、興南の選手、沖縄生まれの選手ばかり、という感じがする。国吉陸、慶田城、我如古、真栄平、銘苅、おそらく、沖縄独自の姓に違いない。私など、字を見ただけでは、何と読むのか解からなかった。
今、高校野球の強豪チームといわれるところ、他県から上手な中学生を引っぱってきている。野球留学というやつだ。野球に限らず、どのようなスポーツでもそうだが。これじゃ、何々県の代表ということは言えない。厳密に言えば。
その点、興南は、沖縄県の選手だけで戦っているようだ。これが良かった。本来、こうでなきゃ。甲子園の高校野球、県別の全国大会なのだから。
夜、近場で花火大会があった。
花火大会といっても、隅田川や東京湾の花火大会と違って、もっと小振りなもの。地方の花火大会だ。

会場までは行かず、途中の家並みの上から何とか見えるところで見た。30分ばかり。

千葉県では知られている(と思う)花火大会だが、もちろん、隅田川のように、何万発も打ち上げるというものではない。1発か2発、たまに何発かが同時に打ち上げられる。ドン、ドドン、と。

この時は、パン、パパンパン、と多く打ち上がった。空が赤く染まった。

これは、白っぽかった。これだけが。

花火は、1〜2秒の美。漆黒のキャンバスに描かれたこれは、美しかった。

ドンと打ち上がったこの大玉、夜空に大輪の花を咲かせた。
前祝いをしてくれたな、と手前勝手に思った。