パラリンピック。

春場所と日を同じくして、パラリンピックも始まっている。
始まってはいるのだが、中継放送はないし、スポーツニュースでも、ほとんど扱いはないし、新聞の扱いも小さいし、という状況。NHK3チャンネルで、1日に25分間だけの番組があるが、これ、あまり面白くない。力を入れているとは、思えない。
やはり、見る人、少ないか。カーリングが、トリノのオリンピックの時の中継で、興味を持つ人が増えたように、障害者のオリンピックも、中継放送があれば、国民の興味も沸くのにな、と思うのだが、難しいか。
仕方がないので、Paralympic Sport TV という動画サイトで見ている。各種競技、長時間の録画が見られる。スキー・アルペンの女子回転座位で、銅メダルを取った、大日方邦子の滑りも、これで見た。日本の初メダルだ。日本のメダル目標は、10個だそうだが、なかなか厳しく、今日までのメダルは、大日方のこれのみ。
大日方の滑り、時事通信の配信写真から転載する。カッコいい。美しい。

足に障害がある人のアイスホッケー、アイススレッジホッケーの、初戦、対チェコ戦も、凄かった。スケートの刃を付けた座イスでのホッケーで、手に持ったスティックの片側で動く、ということになるので、通常のアイスホッケーと較べると、動きはどうしてもおそくなるが、迫力は十分だ。日本、勝った。
今までのパラリンピック、ズッと5位だったという日本、次の韓国戦にも勝ち、ベスト4に進出した。メダル狙える。
カーリングは、あのホウキで掃く動作がないので、やや単純、どうしても直線的な勝負となり、さほど面白くなかった。私には。
スキー・アルペン、回転立位は、面白かった。さまざまな障害を持つ選手が滑る。隻脚の人もいれば、視覚障害で先導者の後を滑る人もいる。中には、健常者と変わらない、両足で滑っている人もいる。どうも、障害の度合いによって計数があり、それを掛けて順位を決めているようだ。
昔、35年以上前、谷川岳のスキー場で、隻脚の、小学5年か6年生と思われる少年の滑りを見たことがある。素晴らしいバランス感覚で、並みのスキーヤーなど、とても敵わぬ滑りをしていた。その頃パラリンピックがあったかどうか知らないが、もしあれば、あの少年は十分戦えたであろう。そんなことを思いだした。
それにしても、パラリンピックの代表に選ばれ、戦っている選手、みな凄い。力を与えてくれる。
NHK、中継しないか。彼らの力闘、国民に知らせてくれないか。視聴料を取っているんだから。