五輪初日。

冬季五輪、今日、初日。
開会式があったが、日本選手団の首脳陣は、忙しかったろう。
腰パン、鼻ピアスのスノーボーダー、国母和宏に、振りまわされた。入村式自粛までは、仕方なかろうが、開会式への参加も認めないとは、ちょっと気の毒じゃないか、開会式には、出してやってもいいだろうに、と思っていた。スノボの選手なんて、みな若いヤツだし、レースのスーツでも、ダブダブのウェアでやってるし、服装、ファッションの基準が違うんだから、と思っていた。
日本選手団団長の橋本聖子は、「公人として立派な行動が取れるよう、指導者を通じて何度も言ってきたつもりだが、それが伝わりきらなかった。すべての責任は、団長の自分にある」、とは言っていたが、ベテランの岡崎朋美は、「競技によって服装の常識が違うかもしれないが、・・・まだ21歳、あとは結果で勝負してほしい」、と言っていたし。
しかし、その後、謝罪の会見映像を見て、驚いた。監督かコーチか、付き添いの男と何やら話した後、「反省してまーす」、と面倒くさそうな声で言った。態度も悪い。これじゃ、国民は怒るはずだ。案の定、問題は、広がった。
スノボの団体は、スキー連盟の下部組織だろう。全日本スキー連盟は、国母の出場推薦を取り消したい、つまり、競技に出場させない、と申し入れたという。
札幌オリンピックの金メダリスト、笠谷幸生が、スキー連盟の要職に就いているだろう、とは思っていたが、笠谷が、今回のバンクーバー五輪の副団長だということは、知らなかった。その笠谷が、国母問題の責任をとり、副団長を辞任する、と申し入れたそうだ。慰留され、留まった、ということだが。
最終的に、団長の橋本が国母に対し、「規律を守り、競技に出ることによって、責任を果たせ」、ということで、落ち着いた。但し、五輪終了後、監督、コーチ等に対する処分はあるだろう、と話している。当然だ。オリンピックには、個人で行っているのではない。国を代表して、国の金で行っているのだから。
それにしても国母、オリンピックの金メダリスト、笠谷や、オリンピックには、夏冬合わせ7回も出て、メダルも取っている橋本という、日本の宝ともいえる人物を振りまわしやがって、とんだ悪ガキだ。悪ガキのヒール好きの私も、腰パンで注意を受けたところまではまだ可愛げがあったが、謝罪会見の映像を見ては、やはり、許せない。
しかし、この国母、スノボの世界では実力者、強い。今まで、ワールドカップで3勝している。一般の知名度は、この騒ぎまでは今イチだが、バンクーバーの有力なメダル候補。海外メディアでは、銀メダルを取るだろう、と言われている。おそらく、日本での知名度は、はるかに高いモーグルの上村愛子よりは、国母和宏のメダル獲得の方が、可能性が高い。私は、そう思っている。
そうなった時、国母の腰パンに、そして、誠実さのまったく感じられない謝罪会見に、怒った日本国民、どういう態度をとるか、いかなる反応をみせるか、見ものだ。もちろん、私も含めてだが。